居酒屋・バー業界の市場動向
人流の回復や宴会需要の持ち直しを背景に、居酒屋・バー業界は回復基調にあります。インバウンド観光客の増加は、観光地や都心部の店舗にとって追い風になっています。
一方で、原材料費やエネルギー価格、人件費の上昇が利益を圧迫しているほか、人手不足がサービスの質や営業時間の維持に影響しています。小規模な個人経営の店舗では、経営者の高齢化と後継者不在が事業承継の課題になっています。
こうした背景から、事業基盤の強化や事業承継の手段として、M&Aを検討する事業者もいます。
居酒屋・バー業界のM&Aのポイント
ポイント① 立地と商圏の将来性を評価する
居酒屋・バーの収益は立地に大きく左右されるため、商圏の可能性をさまざまな角度から評価します。今の売上や利益だけでなく、駅からのアクセス、周辺の競合店の状況、ターゲットとなる客層などを確認しましょう。
周辺エリアの再開発の計画や人口の動きといった、中長期の環境の変化も考慮します。書類のデータを確認するだけでなく、曜日や時間帯を変えて現地を訪れ、実際の客層や人の流れを確かめると、買収後の見通しを立てやすくなります。
店舗の造作や厨房設備、空調などがどの程度傷んでいるかも、現地で確かめたいポイントです。買収後すぐに改装や設備の入れ替えが必要になると、想定外の投資がかかります。リース契約の設備があれば、その残りの期間や引継ぎの条件も確認しましょう。
案件を比べるときは、席数と客単価、回転率、食材の原価率、人件費率といった数字も確認しましょう。宴会や団体の予約にどの程度頼っているか、ランチ営業やテイクアウトなど、夜の営業以外の売上があるかも、収益の安定性を見るうえでの判断材料になります。
ポイント② 人材とオペレーションの引継ぎを計画する
飲食店の事業価値は、店舗という有形資産だけでなく、そこで働く「人」に大きく左右されます。店長や料理長の調理技術や接客、常連客からの信頼は、売上を支える大切な資産です。M&Aを検討する際は、こうしたキーパーソンが買収後も勤務を続ける意向があるかを確認しましょう。
特定の人に業務が頼りすぎていないか、調理や接客の手順が標準化されているかも確認点です。キーパーソンと早めに面談し、買収後の方針や待遇を説明しておくことが大切です。従業員の雇用契約も確認し、労務のリスクを洗い出したうえで、引継ぎの計画を立てましょう。
アルバイトの比率が高い店舗では、シフトの組み方や採用の方法が属人的になっていないかも確認しておくと安心です。
ポイント③ 許認可と契約関係を確認する
飲食店営業許可は、株式譲渡で会社ごと引き継ぐ場合は会社に残ります。事業譲渡でも、2023年12月13日以降に営業の全部を譲り受ける場合は、保健所への届出によって営業者の地位を承継できます(旅館業法等の一部を改正する法律による食品衛生法の改正)。深夜0時以降に酒類を提供する場合の深夜酒類提供飲食店営業の届出は、営業する人ごとに必要なため、引継ぎにあわせて確認しましょう。
店舗の不動産賃貸借契約も大切な確認項目です。契約期間や更新の条件に加え、賃借人の変更に貸主の承諾が必要か、その条件を事前に把握し、内諾を得ておくと交渉を進めやすくなります。許認可の引継ぎの詳しい手続きや相場は、コラム「居酒屋のM&A」で解説しています。
地域別売却希望平均価格
- 0円
- 1円
- 10万円以下
- 100万円以下
- 300万円以下
- 500万円以下
- 1,000万円以下
- 1,000万円〜3,000万円
- 3,000万円〜5,000万円
- 5,000万円~1億円
- 1億円~2億5,000万円
- 2億5,000万円~5億円
- 5億円〜10億円
- 10億円〜15億円
- 15億円〜20億円
- 20億円〜50億円
- 50億円〜100億円
- 100億円以上
