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設備工事業界の市場動向

設備工事業界は、国内の建設投資が堅調に推移していることを背景に、安定した市場環境が続いています。都市部の再開発プロジェクトや、老朽化した社会インフラの更新工事が需要を下支えしています。

また、省エネルギーや脱炭素化への社会的な要請の高まりから、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)関連の改修工事や、再生可能エネルギー設備の設置工事なども新たな成長領域として注目されています。一方で、業界共通の課題として、技術者や技能労働者の高齢化と深刻な人手不足が挙げられます。

特に「2024年問題」による時間外労働の上限規制は、工期の長期化や人件費の上昇を通じて収益性を圧迫する要因となっています。このような状況から、人材や技術力の確保、事業エリアの拡大による経営基盤強化を目的としたM&Aが、有効な戦略として活発化しています。

設備工事業界のM&Aのポイント

ポイント①:技術者・有資格者の質と在籍状況

設備工事業のM&Aにおいて、譲渡対象企業が保有する技術力、特に有資格者の在籍状況は最も重要な評価ポイントです。事業の価値は「人」に依存する部分が大きく、買収後の事業継続性や成長性を左右するため、詳細な確認が欠かせません。

デューデリジェンスでは、1級管工事施工管理技士や1級電気工事施工管理技士といった国家資格保有者の人数だけでなく、それぞれの実務経験年数、担当してきた工事の規模や種類を把握することが重要です。特定の工法に精通したベテラン技術者の存在は、企業の競争力を示す大きな強みとなります。

また、キーパーソンとなる技術者の年齢構成や、M&Aを機とした離職リスクも慎重に評価しなくてはなりません。買収後の待遇や役割について丁寧にコミュニケーションを取り、円滑な引き継ぎと定着を促す計画を事前に策定することが、M&Aを成功に導く鍵となります。

ポイント②:工事実績と安定した顧客基盤

譲渡対象企業の収益安定性や将来性を見極める上で、工事実績の構成と顧客基盤の確認は不可欠です。官公庁工事と民間工事のどちらを主軸としているかによって、事業の特性や評価すべきポイントが異なります。

官公庁工事がメインの場合、経営事項審査の評点や入札参加資格のランク、過去の受注実績が安定性の指標となります。一方で、民間工事を中心に手掛けている場合は、特定の元請けゼネコンや発注主との関係性が重要です。

いずれの場合も、特定の顧客への依存度が高すぎないか、取引先は十分に分散されているかを確認する必要があります。デューデリジェンスの際には、過去数年間の顧客別売上高や利益率の推移を分析し、特定の取引先の動向に業績が過度に左右されるリスクがないかを慎重に見極めましょう。

ポイント③:未成工事の採算性と偶発債務リスク

設備工事業のM&Aでは、財務諸表に直接現れないリスクを洗い出すことが極めて重要です。特に、クロージング時点で進行中である「未成工事」の採算性については、個別の案件ごとに詳細なデューデリジェンスが求められます。

各工事の進捗状況、実行予算と実績の乖離、追加費用の発生可能性などを精査し、不採算工事が潜んでいないかを確認します。現場責任者へのヒアリングを通じて、潜在的なトラブルや課題を把握することも不可欠です。

また、工事完了後の瑕疵担保責任(契約不適合責任)は、将来的に損失が発生する偶発債務リスクとなります。過去の工事におけるクレームや訴訟の有無、品質管理体制、加入している賠償責任保険の内容などを確認し、M&Aの最終契約書において表明保証や補償条項を適切に設定することが、買収後の予期せぬ損失を防ぐ上で必須の対応です。

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