簡易宿泊施設・民泊・ゲストハウス業界の市場動向
インバウンド観光客の増加や国内旅行需要の回復を背景に、簡易宿泊施設・民泊・ゲストハウスの需要は高まっています。ホテル不足が目立つ主要都市や観光地では、多様なニーズに応える宿泊形態として存在感を増しています。
一方で、オンライン旅行代理店(OTA)への依存による手数料の負担や、施設間の競争が課題です。清掃や運営を担う人材の確保、旅館業法や住宅宿泊事業法などの規制への対応も、安定した運営に欠かせません。
こうした環境の中で、運営ノウハウの獲得やエリアの拡大、規模の拡大を目的としたM&Aが活用されています。
簡易宿泊施設・民泊・ゲストハウス業界のM&Aのポイント
ポイント①:収益構造と集客チャネルの確認
対象事業の収益性を評価する際は、損益計算書だけでなく、稼働率、平均客室単価(ADR)、販売可能客室数あたりの客室売上(RevPAR)といった宿泊業特有の指標を、月別・季節別に確認します。繁忙期と閑散期の収益の差や、特定のイベントへの依存度も把握し、収益の安定性を見極めましょう。
OTAのレビューの評価やコメントの傾向も、集客力やサービスの質を知る手がかりになります。運営者が変わると、OTAのアカウントや掲載ページをそのまま引き継げない場合もあるため、引継ぎの方法を早めに確認しておきましょう。
どのOTAに集客を頼っているか、公式サイトからの直接予約やリピーターの比率はどの程度かも大切な確認点です。特定のプラットフォームへの依存が大きいと、手数料率の変更や表示順位の変動に経営が左右されやすくなります。
ポイント②:許認可と法規制の確認
簡易宿泊施設の運営には旅館業法の許可が、民泊には住宅宿泊事業法の届出が必要です。旅館業の許可は、2023年12月施行の改正旅館業法により、事業譲渡でも都道府県知事などの承認を受けて営業者の地位を承継できるようになりました。一方、住宅宿泊事業法の届出には承継の仕組みがないため、買い手があらためて届出を行う必要があります。
法律に加えて、自治体が条例で営業区域や営業日数を制限していることもあるため、対象物件の地域の条例を確認しましょう。消防法や建築基準法への適合、近隣住民とのトラブルの有無も、事業の継続に関わる確認点です。許認可の引継ぎや相場は、コラム「民泊のM&A」で詳しく解説しています。
ポイント③:オペレーション体制とDXの導入状況
清掃、リネンサプライ、ゲスト対応、鍵の受け渡しといった業務を、自社で行っているのか、運営代行会社に委託しているのかを確認し、その品質とコストを分析します。現場のキーパーソンがM&A後も勤務を続けてくれるかも、事業価値に関わるポイントです。
予約管理システム(PMS)やサイトコントローラーなどのITツールの導入状況も確認しましょう。DXが進んでいる施設は、買収後の統合や複数施設の一元管理がしやすく、業務の効率化につながります。
運営代行会社に委託している場合は、委託契約の期間や解約の条件、運営者が変わっても契約を続けられるかを確認します。物件を賃借している場合は、賃貸借契約で宿泊施設としての利用や転貸が認められているか、賃借人の変更に貸主の承諾が必要かも、あわせて確認しておきましょう。
地域別売却希望平均価格
- 0円
- 1円
- 10万円以下
- 100万円以下
- 300万円以下
- 500万円以下
- 1,000万円以下
- 1,000万円〜3,000万円
- 3,000万円〜5,000万円
- 5,000万円~1億円
- 1億円~2億5,000万円
- 2億5,000万円~5億円
- 5億円〜10億円
- 10億円〜15億円
- 15億円〜20億円
- 20億円〜50億円
- 50億円〜100億円
- 100億円以上
