2023-08-01
TRANBI掲載翌日に造花ネットショップが事業売却成立!「初期投資は回収できるから、不安なく新しいことに挑戦できる」
売り手(個人):日山 理絵さん(30代)
<個人の選択と集中を目的としたM&A・事業売却事例>
- ➤ 過去には1000万円でネットショップ売却にも成功。二度目のM&Aに挑戦
- ➤ 掲載からすぐに3件の申し込みがあり、翌日には売却成立
- ➤ サポート期間と対応できる範囲は、あらかじめ明確に提示
- ➤ 事業売却で初期投資を回収できると思えば、不安なくチャレンジできる
10年以上のネットショップ運営歴を持つ日山さん。過去には、5年間運営したヴィンテージブランドのネットショップを、1000万円で売却した経験の持ち主でもあります。
好奇心旺盛で新しいチャレンジに積極的な日山さんは、2022年8月に新しく造花アレンジメントのネットショップをオープンします。しかし4か月ほど運営した頃、キャリア志向が変わって就職することとなり、2回目の事業売却に挑戦。
なんと、TRANBIに掲載した翌日には譲渡が成立します。
売却の経緯や交渉の流れ、2度目のM&Aに挑戦して実感したことについて、日山さんにお話を伺いました。
【過去には1000万円でネットショップ売却にも成功。二度目のM&Aに挑戦】
- はじめに、日山さんのキャリアについて教えてください。
10代からアパレルの接客販売をしていて、ネットとアパレルという2つの好きなことをどちらも仕事にしたいと思うようになりました。
独立願望もあったため、まずはいろんなことを経験させてもらえるアパレルのネットショップに勤めました。
そこから独立して、ヴィンテージブランドのネットショップを立ち上げて、5年ほど運営しました。
そのときに事業を売却するという選択肢を知り、そのネットショップを約1000万円で譲渡することができました。好奇心旺盛で、当時はとにかく新しいことがしたいという思いが強かったです。
その中でハマったのが、造花のフラワーアレンジメントでした。レッスンに通って基礎知識を身につけた上で、M&Aでの売却金額を元手に、ブーケやフェイクグリーン、花瓶などを幅広く販売する造花アレンジメントのネットショップを立ち上げました。
フラワーアレンジメントやブーケは私が制作していて、1万円から3万円台の商品がメインでした。ターゲットは20代後半から40代の女性で、ギフト需要もありました。
- 今回はどうして、造花アレンジメントのネットショップを売却することにしたのですか。
ネットショップの運営は、10年ほど携わっており、SEO対策などに力を入れて運営していました。しかし、当たり前ですが造花を販売している以上、商品を作らなければなりません。
運営する中で、ものづくりが自分にあまり向いていないと気づいてしまって。
生活の中でいろんなものにアンテナを張って、「これが売れる」というものを見極め、仕入れて売ることは得意だと思います。
花瓶などはその一例で、可愛いと思うブランドの商品を仕入れた結果、売れ筋商品になりました。
ただ、フラワーアレンジメントのように、自分でイチからものづくりを行うことは大変で。さまざまなデザインを見て、インプットをしてイメージを膨らませることが苦痛になってしまったんです。
「これを何年続けるんだろう」と考えてしまったり、「ネットショップの運営戦略を考えることに時間を割きたいのに、商品作りに手間が掛かってしまっている」と思ってしまって。まだネットショップは4か月しか運営していませんでしたが、こんな気持ちでダラダラ続けていても良い結果は生まれないと思いました。
また、運営する中で物販という枠にとどまらず、SEOやアクセス解析、Webマーケティングなどの専門スキルを追求したいという思いが高まって。
コンサルタントにキャリア転向すべく、就職したいと思うようになりました。副業として続ける選択肢もありましたが、中途半端になるのもいやだったので、きっぱりやめて飛び込もうと、売却を決意しました。
ちょうどSEO対策の成果が出てきて、ネットショップが検索上位に表示されるようになってきたタイミングだったこともあって、商品を作ることが得意な方にマッチすれば、購入してくださるのではないかと思いました。
(過去に運用していたヴィンテージショップの商品)
【掲載からすぐに3件の申し込みがあり、掲載翌日には売却成立】
- TRANBIでの売却を選ばれたのはどうしてですか。
前回のヴィンテージブランドのネットショップは売却金額が大きかったため、手数料を払う分、交渉を仲介してくれるようなサイトで売却しました。
しかし、今回のサイトは始めたばかりで売却金額が大きくなかったことや、前回の経験から売却の流れがわかっていたこともあって、手数料の掛からないTRANBIで、自力でやってみようと思ったのです。
TRANBIには、2022年の12月13日に売却事業として掲載しました。就活を始めたいことと、個人事業主なので確定申告のこともあり、年内に手続きを終わらせたくて。スピーディに進めていただける方を探していたのですが、すぐに3件ほど問い合わせがあり、なんと翌日には売却が決まりました。
他のM&Aプラットフォームにも掲載しましたが、すぐに反応があったのはTRANBIだったので、集客力があって多くの人に見てもらえるプラットフォームだと感じました。
- どのように、買い手様を選定されましたか。
3件の問い合わせの中には、企業様も個人の方もいました。譲渡先は、九州の企業様となりました。
事業拡大のためにM&Aを検討されていて、「数か月前に買収したネットショップと、造花のネットショップの相性が良くてシナジーが見込めそうだから」とおっしゃっていました。
私としては、スピーディーに交渉を進めていただけて、お人柄の良い方だといいなと思っていたのですが、どちらの条件にも合致したため、すぐに決定させていただきました。
WebデザインやSEO対策にも熱量を込めて取り組んでいたネットショップだったので、TRANBIに案件を掲載する際には、現状やアピールポイント、思い付いている今後の施策などをかなりの長文で書きました。思いが強いので、質問が寄せられた際にも、つい回答が長文になったこともありました。
ただ後から聞くと、買い手様は事業の親和性以外に、私の記載や返答を見て「この人なら、熱量を持ってしっかり対応してもらえそうだ」と、申し込みをしてくださったようです。
また、譲渡希望金額に対しては、在庫を含めての金額であったこと、そしてサイト自体もかなりこだわって構築していたため、「外注するとかなりの費用が掛かるクオリティのネットショップを、この金額で買えるならお得だ」と感じてくれたようです。
- 苦労したことはありますか。
すぐに買い手様が決まりましたし、買い手様はM&Aに慣れていて契約書なども用意していただけたので、交渉においての苦労はなかったです。
ただ、想像以上にとんとん拍子で交渉が成立したことで、翌週には在庫を送ることになり、その急な発送作業が大変でした。
当時は4畳半の部屋に、作品を保管していました。そこに置いてある在庫すべてを送ったのですが、フラワーアレンジメント商品なので1つひとつが大きく、梱包に苦労しました。花瓶なども、割れないよう、扱いに注意して梱包しなければなりませんでした。
引っ越し業者に頼むことができればよかったのですが、直近すぎて依頼できず、2~3日で梱包を行うのは大変でした。私が住む岐阜県から九州へ発送するため、送料の5万円は買い手様に負担していただきました。
(ネットショップで扱っていたフラワーアレンジメント商品)
【サポート期間と対応できる範囲は、あらかじめ明確に提示】
- 引き継ぎはどのように進めましたか。
サポート期間を「2月末までの2か月間」と設定して、「ここからここまでを対応する」といった対応範囲も明確に決めた上で、交渉段階で買い手様にも共有していたので、引き継ぎはスムーズに進められました。
2~3日ほど直接お会いして引き継ぎ、その後はZOOMで対応しました。何か困ったことがあれば連絡してもらうように伝えていますが、サポート期間が終わった現在は特にやりとりは発生していません。
引き継ぎの中では、「こうすれば売れるのでは」と思う施策や「こうすれば、簡単かつスピーディーに商品が作れるのでは」と思う方法も共有しました。
私はこだわりが強いタイプなので、もっと効率良くできる方法があるとわかっていても手が抜けないところがあったのですが、買い手様には効率的に結果の出せるネットショップの運営を行っていただきたいと思ったからです。
交渉の段階では代表の方とやり取りしていましたが、フラワーアレンジメントに興味があった女性社員の方がネットショップ運営の担当になられ、その方に引継ぎをしました。
私が取得した資格や、フラワーアレンジメントの方法をお伝えし、現在はフラワーデザイナーとして技術を身につけられたようです。
- 今回のM&Aは、前回のM&Aと比較していかがでしたか。
前回は、運営していたネットショップが稼働している状態でマニュアルを作ったり、運営していた5年間の売上と経費を明確に出したりしなければならず、売るまでの準備が大変でした。
けれど今回は、立ち上げて間もなく、まだそれほど実績が立ってなかったこともあって、準備は短時間で済みました。
マニュアルも、前回はヴィンテージブランドの商品を取り扱っていたので、偽物の見分け方などを記載した細かいものを作る必要があったのですが、今回はそうした必要もなくて。
本を何冊かお譲りしたのと、ある程度レクチャーで対応できたので、引き継ぎの負担は少なかったです。
また、今回は売却金額がそれほど高くなかったことと、2回目のM&Aということもあって、少し楽な気持ちでトライできたので、前回よりは大変さを感じることはありませんでした。
買い手様に恵まれたのもありますが、自力でもスムーズに取り引きができたので、TRANBIを使って良かったと思います。
(商品を梱包する日山さん)
【事業売却で初期投資を回収できると思えば、不安なくチャレンジできる】
- 今後、新たにチャレンジしたいことはありますか。
就職したので、Webコンサルタントとしてのスキルを磨いていきたいです。資格取得が趣味なので、今後はITパスポートやWeb解析士の資格取得にチャレンジしたいと思っています。
ヴィンテージブランドのネットショップを売却したときは、売却金額が大きかったこともあって、「5年間ネットショップを運用して、育てて売る」といったことを繰り返したら、新しいことに挑戦できつつ、稼いでいけるのではと考えたこともありました。
ただ、今はスキルを身につけたいなと。私はやっぱりお金よりも、やりたいことや自分が成長できると思えることにしかモチベーションが湧かないタイプなので、「この事業を立ち上げたい」と強く思えるものがない今は、コンサルタントとして知見を広げたいと思います。
- 資格はいくつくらい持っているのですか。
20個近くの資格を持っています。ファッションビジネス検定や色彩検定を取得しましたし、秘書検定やMOS、医療事務やヨガインストラクターなどの資格も持っています。
前回のM&Aでヴィンテージブランドを売却した後は、自分にとって大金が手元にきたことでお金のことを勉強しようと思って、簿記やファイナンシャルプランナーを勉強し、資産運用を始めました。
私は不登校だったことがあり、履歴書を書くときに空白ができてしまうことがコンプレックスだったんです。
もともと勉強は好きだったので、その穴を埋めるために資格を取ろうと思って取り組み始めたところ、目標やゴールが決めて勉強を進めるのが楽しくなりました。
1つひとつの資格は小さくても、合格した時の達成感は嬉しいですし、「好奇心旺盛」や「学ぶことが好き」という言葉に嘘がないことの証明程度にはなると思っています。
- 事業売却を考えている方に向けて、アドバイスをお願いします。
私自身は、事業売却という選択肢があることで、事業を始めることに対する不安がなくなり、とにかくやってみよう、楽しんで新しいことにチャレンジしてみようと思えるようになりました。
最初の事業売却を経験したことで、もしやってみてうまくいかなかったり、他のことがやりたくなったとしても、自分よりその分野を伸ばすのが得意な人に事業を託すことができるので、掛けた分の費用は回収できるという自信も付きました。
運営する中で得られる知識や経験は自分の中に残るし、マイナスになる要素はありません。新しいことにどんどんチャレンジしたいタイプの性格の方に、M&Aはぴったりだと思います。
また、買い手様は金額や実績だけでなく、こちらの人柄や熱量も重要視されていると思います。事業を売却する際には、熱量を持って自分が手掛けてきたことをアピールしたり、誠実に対応することを心掛けたりすると、早期に交渉が成立しやすいように思います。
(日山さんが取得した資格)
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■今回日山さんが売却した案件はこちら
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