個人M&Aは会社員が主役?職業別ユーザー分析から見える新潮流(2025年12月データ)

個人M&Aは会社員が主役?職業別ユーザー分析から見える新潮流(2025年12月データ)

個人M&Aでは会社員が最多層に。自営業・経営者との違いや、成約につながる動き方を職業別データから解説します。副業・事業承継・スモールM&Aに関心のある方に、成功のヒントと最新トレンドをわかりやすく紹介します。(2025年12月データ)

近年、「副業」「FIRE」「資産形成」「アーリーリタイア」など、人生の選択肢を広げるキーワードが社会に広がり、働き方への価値観は大きな転換点を迎えています。
そのなかで急拡大しているのが“個人によるM&A(事業承継・事業買収)”です。

TRANBIは2025年12月時点で累計20万超の登録ユーザーを抱えていますが、そのデータを分析すると、従来の「企業のためのM&A」というイメージが、確実に変わりつつあることが見えてきます。

本稿では、職業・地域・成約金額などの最新データをもとに、個人M&Aのリアルな姿と新しい潮流を立体的に解説していきます。

個人M&Aは誰が挑戦している?──職業データから見えるリアル(2025年12月時点)

TRANBIに個人で登録しているユーザーの職業比率を見ると、もっとも多いのは “会社員”全体の約6割を占めます。

  • 会社員:約60%
  • 自営業:約20%弱
  • 会社代表・役員:約10%弱
  • その他:約10%弱

この比率から、「事業買収は経営者だけの世界」という旧来の前提が崩れ、一般の会社員が主役となりつつある市場へと変化している ことがわかります。

会社員がM&Aに参入する理由

以下の社会背景が強く影響しています。

① 副業としての事業保有が現実的になった

デジタル化により、省力運営できる事業が増加。
本業と両立できる「オーナー型副業」が注目を集めています。

② キャリアの“脱・会社依存”が加速

転職ではなく、完成済みの事業を取得してキャリアを一気にシフトする選択肢が浸透しつつあります。

③ 将来不安・物価高が後押し

老後資金問題・年金不安・インフレなどが影響し、収入源の複線化へのニーズが高まっています。

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個人の成約金額を見ると“小さい案件しかない”は誤解

「個人が買う案件は小粒ばかり」というイメージがありますが、実際のデータはもっと奥行きがあります。

個人買い手の平均成約額(年代別)

(※2025年12月時点・おおまかな金額)

  • 20代:〜約200万円台
  • 30代:〜約260万円台
  • 40代:約500万円前後
  • 50代:約520万円台
  • 60代以上:約420万円台

個人の初回挑戦として手が届きやすい金額帯が中心ですが、ポイントはここからです。

★ 市場全体の平均成約額:約850万円(法人含む)

個人案件だけを見ると金額が小さく見えますが、法人を含めると市場の水準は一気に上がります。

★ 買い手が法人に限定される場合、平均は1,200万円超

つまり市場全体で見ると、個人の参入しやすさと、中規模案件の活発さが共存している状態です。
金額の“小ささ”は個人にとってむしろメリットであり、初めての挑戦を後押しする構造となっています。

都道府県別ランキングで見る“個人M&Aの温度差”

次に、個人ユーザーの居住地が多い都道府県を比率で見ていきます(2025年12月時点)。

  • 東京都:約30%強 (圧倒的に多い)
  • 大阪府:約8%
  • 神奈川県:約8%
  • 愛知県:約5%
  • 埼玉県:約5%弱
  • 千葉県:約4%強
  • 福岡県:約3%
  • 兵庫県:約3%
  • 北海道:約2%強

全国にユーザーは広がっていますが、都市部(特に東京圏と関西圏)が中心であるという構造が明確です。

東京が突出して多い理由

  • 情報感度が高く、副業・投資ニーズが強い
  • スタートアップ文化が根付いている
  • M&Aがキャリア選択肢として浸透

地方大都市の存在感

福岡・兵庫・北海道なども上位に位置しており、地方の事業承継ニーズと都市部の買い手が結びつく“都市 × 地方”の新しい経済循環が生まれつつあります。

年齢別の成約傾向──目的は世代で異なる

20代:挑戦・実績づくり・事業経験の獲得

  • 「雇われないスキル」を早期に獲得
  • 小規模な案件で経験を買う
  • キャリアアップを目的とした投資が多い

30〜40代:収入源の複線化・家計防衛

  • 本業の収入を維持したまま事業を追加
  • 子育て・教育費・住宅ローンなど、将来不安のピーク
  • 投資とビジネスの中間を狙う層
  • 50代以降:セカンドキャリアと地域貢献

  • 経験を活かして無理なく運営できる事業の引き継ぎ
  • 地方案件との親和性が高い
  • 老後の安定収入源づくりとしてのM&A
  • 個人M&Aは“人生の選択肢”として定着しつつある

    ここまでのデータから見える結論は明確です。

    • 会社員が全体の約6割──主役が変わった
    • 個人案件は手が届く金額帯だが、市場全体は小さくない
    • 都市部で人気が高いが、地方との結びつきが強まっている
    • 年代によって目的が異なり、幅広い層がM&Aを活用している

    つまり、個人M&Aは「一部の経営者だけのもの」から「誰でも選べるキャリアのひとつ」へ確実に進化しているのです。

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    まとめ──あなたの人生に“ちょうどいいサイズの事業”がきっとある

    個人が事業を買う時代。

    副業として、資産形成として、キャリア転換として、あるいはセカンドキャリアとして──
    その形は本当に多様です。

    いまは、起業のようなゼロスタートではなく完成済みの事業を引き継いで育てる という方法が誰にとっても現実的な選択肢になりました。
    20代の挑戦から、30〜40代の家計防衛・資産戦略、50代以降のセカンドキャリアまで

    個人M&Aは“人生のどの段階でもフィットする選択肢”になりつつあります。

    あなたにも、無理なく始められて、未来に安心をつくるための「ちょうどいいM&A」が必ずあります。
    まずは気軽にTRANBIをのぞいてみませんか?

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