事業承継で引き継ぐもの、それは経営理念です!

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事業承継で引き継ぐもの、それは経営理念です!

みなさん、こんにちは!社長勇退アドバイザーの磯村です。
今回は、事業承継を検討する上で大切な「経営理念」の話題をおひとつ。

多くの人は、自分自身に勝手に限度や範囲を設けて、自分の行動に制限をかけているような気がします。しかし、経営者と呼ばれる人たちは違います。自らの理想を掲げ、自分の裁量と責任で行動する経営者は、自分の人生を主体的に取捨選択し、苦労や逆風の中に価値と喜びを見出せる人だと思います。溢れんばかりの情熱をささげ、自分の想いを実現するために賛同者を集め、それを実現するための組織を作り、サービスや新しい価値を世間に提供する。

それが、経営者です。

今まで、社長が経営する上で、クライアント、取引先企業、従業員、銀行や金融機関、株主など、様々なステークホルダーの協力を得てきたはずです。「私はこういう会社を作りたい、運営したい。こんな商品を世に出したい。こういう理念や希望をかなえたい。ですので、自分と一緒にやりましょう。そして、あなたはこういう役割を期待しますので、対価はこれをお支払いします。」社長のおもいの実現が、会社の経営そのものです。そして、これらの一つ一つを適時、適切に選択しながら、経営をかじ取りするのが社長の役割です。当然ながら一人で会社は経営できません。多くの人たちの協力を得ながら助けられ、ビジネスを大きくしていくには、リーダーである社長の双肩にかかっています。

おそらく、このトランビをご覧になっている皆様の中には、事業承継という悩みを抱えている方も多いと思います。それはある意味で、成功者の証です。企業の生存率を考慮すると、起業した会社の約3割が10年以内に、そして約5割が20年以内に清算や倒産、廃業を余儀なくされます。皆さんの周りにも、このように会社がつぶれた、という例は沢山あることでしょう。このような状況下で事業を立派に継続・存続させ、会社を大きくすることができたことは、凄いことなのです。事業承継の悩みにさいなまれるのではなく、有り難い、稀有な悩みを持っていることをご自覚されても良いかもしれません。

事業承継の問題は、中長期で解決するものです。長い道のりなのです。社長の交代は、会社にとって最大のリスクでもあります。であるので、秘密裏に、また、慎重に進めなければなりません。では、一体何から始めれば良いのでしょうか。まずは、そう、自分に問いかけ、自分で答えをみつける作業です。社長自身がこの事業や会社に価値があると考え、本気で長く継続させたいと考えているか否か。それこそが、一番の要諦です。誰にこの会社を託すかということは、後回しです。社長が本気で価値ある会社と信じており、未来にこの資産、事業、会社を承継したいと思っているのであれば、誰かが引き継いでくれる可能性は高いはずです。逆に、社長自身がどうしても自信が持てないのであれば、相手にもそれが伝わってしまいます。ということで、今一度、事業が世に提供する付加価値を、ゼロベースで再考するのも良いかもしれません。

人間には当然に寿命があります。未来永劫、社長の席に座ることは不可能なのです。経営者は、100%、将来に起こるリスクに対し、事前に対応しておく必要があります。私は、事業承継で「引退」を考えている経営者に対して、「勇退」という言葉を使うようにしています。「勇退」は、周りの視線を強く意識しています。会社の未来をイメージし、自らが引くタイミングを慎重に探るしたたかさや、経営者としての矜持を感じさせるワードです。相手の立場で考える。これこそ、事業承継に必要な考え方です。経営者は、いつの日か必ず一線から身を引きます。「立つ鳥跡を濁さず」ではありませんが、できることなら、その時には、惜しまれながらも、かっこよく会社を去りたいですよね。

会社を引き継ぐこと、すなわち事業承継は、ただ株式を譲渡するという行為ではありません。事業そのものを継続させることが重要なのです。社長が変われば、会社は変わることは当然です。しかし、ノウハウやお客様が離れてしまっては、元も子もありません。そうならないためにも、社長の”おもい”を継ぐ後継者を指名したいと考えるのが、「勇退」の視点を持つ経営者たるゆえんです。事業承継で引き継ぐものは、経営理念そのものです。自分のことだけを優先して考えるのか、会社の将来や従業員の未来、地域社会への貢献度など高い視座で熟考する中で、その後の人生の過ごし方が大きく変わります。社長が今までに注いだ”おもい”にお真価が問われるときです。後継者指名は、社長最後の大仕事。自社の価値観を理解する後継者の指名は、勇退を目指す経営者が果たさなければいけない最大の責務です。

事業承継を意識した時から、勇退の準備は始まります。考えることは山積しているため、ただ闇雲に悩んでも答えは簡単には見つかりません。まずは、社長が思い描く理想の勇退像を、頭に浮かべてみてください。勇退後、どのような未来になっていたら、幸せなのか。明確にイメージが浮かんできたら、あとはそのイメージに近づくべく、スケジュールを作成し、実行していきます。やることはそれだけです。ただ、忙しい日々の社長業をこなしながら、事業承継のことを考えるのは、かなり辛い仕事です。「社長勇退ドットコム」は、お忙しい社長のために、勇退のサポートをさせて頂いております。”価値ある自社を未来に託したい”とお考えの経営者の方を、我々は全力で応援していきます!!