「私も50歳から始めました」山口で愛される鰻屋のオーナーが語る事業承継への想い
山口県山口市で15年間、本格的な鰻料理を提供し続けている鰻専門店「西京げんや」。67歳のオーナーが、穏やかな笑顔で店の歴史と未来への想いを語ってくれました。
案件概要
| 譲渡スキーム | 事業承継 |
| 店舗名 | 西京げんや |
| 住所 | 山口県山口市 |
| 営業歴 | 15年 |
| 業態 | 鰻料理専門店(関西風) |
※店舗やお客様のご迷惑になりかねませんので、直接の電話問い合わせや、アポイント無しのご訪問は固くお断りいたします。必ず上記案件詳細ページよりお問い合わせください。
愛知の名店への憧れから生まれた「げんや」
――まず、「げんや」という店名の由来を教えてください。
「あんまり深い意味はないんですけど(笑)、愛知県豊橋に『げん屋(げんや)』という小料理屋さんがあって、もう20年ぐらい前からよく通っていたんです。すごく素敵な店だったので、店主の方に『名前を使わせていただけますか?』ってお願いして。それだけなんです(笑)」
――どのようなきっかけで鰻屋を始めようと思われたのですか?
「実は愛知県四日市の別の鰻屋さんで、うな重とひつまぶしを食べた時に『この2つのメニューがあれば、すごくいいお店になる』って思ったんです。それで鰻屋をやろうと決めました。
実際ひつまぶしは、女性の方に人気でよく出ています。うな丼やうな重に比べて作る方も食べる方も手間がかかりますし、山口でひつまぶしの食べ方を知っている方も少なかったので毎回説明していました。最近は説明しなくてもみなさん召し上がってくださいます」
50歳からの挑戦――飲食業界50年の歩み
――飲食業界のご経験はあったのでしょうか。
「この業界でもう50年ぐらいになりますね。もともと実家が飲食業をやっていて、山口で『海鮮長州』という海鮮料理屋をしていました。兄と共同経営という形で運営したこともあります。今は別々に経営していますが、飲食業界で生まれ育って今に至ります。」
――鰻料理の技術はどこで身につけられたのですか?
「海鮮長州で働いていた時に、ちょっとずつ覚えていきました。実は、タレについては、料理長さんに教えてもらったんです。私が変な作り方をしていたら、『それじゃダメよ、美味しい作り方を教えてあげよう』って(笑)。今でも、その時に教わったシンプルな作り方なんです」
山口市唯一の本格鰻専門店として
――山口市で鰻屋を始めるのは珍しかったのでは?
「そうなんです。山口県全体でも鰻の専門店はほとんどないと思います。下関に何軒かあったんですが、最近は後継者問題で閉店したところも多くて。もともと瀬戸内地区には鰻文化があまり根付いていないんです。他に美味しい海の幸がたくさんありますからね」
――関西風の調理法にこだわっていらっしゃいますね。
「関西風は生きた鰻を注文が入ってからさばいて、蒸さずに直火で焼くんです。お客さんに『15分待ってくださいね』とお願いしても、皆さん『美味しいなら待ちます』って言ってくださる。鮮度にこだわった関西風の方が、私は好きなんです」
年間を通じた安定経営と地域での評価
――経営状況はいかがですか?
「年間を通じて、7月8月の夏場で利益が通年を支えている状況ではあります。特に土用の丑の日はすごいです。一日に300人前出る日もありますし、売り上げにして一日100万円になることもあります。もう店内では食べられないので、全部持ち帰りにして、順番に取りに来てもらう流れ作業になります(笑)。だいたい毎年その時期にはテレビ取材も入ったりしててんやわんやしています」
――テレビ取材もですか。
「NHKさんにも取材していただきましたし、令和7年7月15日には山口朝日放送のグルメ番組で紹介されました。事業承継をテーマにした番組にも出演しました。おかげさまで、地域の方に西京げんやを知っていただき、地域の皆さんに愛されている実感があります」
後継者への想い――「年齢は関係ない」
――事業承継を考えるようになったきっかけは?
「私も67歳になりましたからね。娘は大阪で結婚して出ていますし、『パパ頑張って』って言ってくれますが、自分で継ぐ気持ちはないようです。親族にも声をかけてもいますが、実際向き不向きもありますので、幅広く探して、何らかの方法で事業を引き継いでもらわないと、と思っています」
――理想的な後継者像はありますか?
「年齢は関係ないと思います。私も50歳から始めましたから。大切なのは、この地域に根ざして、お客様に美味しい鰻を提供したいという気持ちです。飲食業未経験でも全然大丈夫ですよ。逆にオーナー業だけやりたいという方には難しいと思います。」
――技術習得はどのくらいかかりますか?
「鰻をさばく技術は、年間6000本ぐらいさばきますが、だいたい1000本くらいさばけば上手になると思います。やはり数をさばかないと習得できません。期間としては2ヶ月もあれば1000本くらいはさばくことになると思います。」
地元にうなぎ店を残す
――鰻屋のない地域が増えているとのことですが、地元山口にもこの鰻屋を残していきたいという思いも強いのではないでしょうか。
「そうですね。専門店がほとんどないので、鰻屋をなくすわけにいかないなと思っています。でも、それより何より、お客様に喜んでもらえることが一番嬉しいです。常連のお客様が『今日も美味しかったよ』って言ってくださると、本当に励みになります」
――仕入れや経営のノウハウも一緒に引き継がれるのですね。
「九州と愛知から良質な鰻を仕入れていますし、天然鰻のルートも確立しています。経営面では、一人経営でいかに効率よく回すか、パートさんやアルバイトの皆さんとどう連携するかなど、15年で培ったノウハウを全部お伝えします」
未来への展望
――承継後はどうされる予定ですか?
「まだまだ元気ですからね(笑)。また次の店をやりたいって思っています。周りから『お前、お金どうするんだ?』って言われますが、やりたいんです。これしかできませんから」
――最後に、後継者候補の方へメッセージをお願いします。
「私も50歳から始めて、15年間この店を続けてきました。年齢は関係ありません。大切なのは、お客様に美味しい鰻を提供したいという気持ちと、この地域の食文化を大切にしたいという想いです。技術は必ず身につきますし、地域の皆さんも温かく迎えてくださいます。一緒に山口で本物の鰻を味わえる場所を残していきませんか」
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※店舗やお客様のご迷惑になりかねませんので、直接の電話問い合わせや、アポイント無しのご訪問は固くお断りいたします。必ず上記案件詳細ページよりお問い合わせください。
事業概要
- 所在地:山口県山口市
- 店舗名:西京げんや
- 営業歴:15年
- 業態:関西風鰻料理専門店
- 特徴:山口県内で希少な本格鰻専門店
- 年間処理数:約6000本の鰻をさばく実績
- 仕入先:九州・愛知の良質な鰻、天然鰻ルートも確立
理想の後継者像
- 年齢・経験不問(現オーナーも50歳でスタート)
- 地域に根ざした経営を志す方
- お客様に美味しい鰻を提供したい想いのある方
- 飲食業未経験でも歓迎
- 技術習得への意欲のある方(2ヶ月で基本技術習得可能)
- 地域の食文化を大切にしたい方
山口県山口市の鰻料理専門店「西京げんや」では、店舗の承継者を募集しています。年齢・経験不問。15年間培った本格的な関西風鰻料理の技術と経営ノウハウを全て継承いたします。地域に愛され続ける鰻屋を一緒に守り続けませんか。