事業承継ファンドとは?仕組み・メリット・デメリット・選び方をプロが徹底解説
事業承継ファンドとは?後継者不在企業をファンドが株式取得し、経営支援で企業価値を高めた上で再売却する仕組みを解説。通常のM&Aとの違い、活用が有効なケース、メリット・デメリット、種類別の特徴、失敗しない選び方と手続きの流れまでプロ視点で整理します。
- 03 事業承継ファンドの有効な活用ケース
- 親族や社内に適任の後継者がいない場合
- 後継者はいるが、経験不足で教育期間が必要な場合
- 従業員や役員による買収(MBO)の資金が不足している場合
- 現経営陣が続投しつつ、経営基盤を強化したい場合
- 04 事業承継ファンドを活用するメリット
- プロ経営者の派遣による事業成長と組織化
- 創業者の意向や企業理念を尊重した承継
- 創業者利益の獲得と個人保証の解除
- 従業員の雇用維持と処遇の改善
- 廃業コストの回避
- 05 事業承継ファンド活用のデメリットと注意点
- 審査により支援を断られる可能性がある
- ファンドの出口(二次売却)による所有者の再変更
- 独断専行の経営ができなくなる
- 自社に最適なファンドを選ぶ難易度が高い
- 07 失敗しない事業承継ファンドの選び方
- 同業種や同規模企業への支援実績
- 提案される支援内容の方向性
- 担当者の専門性と「相性」
- 将来の売却先(EXIT)に関する方針
- M&Aアドバイザーを通じた多角的な比較
- 08 事業承継ファンド活用の流れ・手順
- STEP①:専門家・仲介会社への相談と検討
- STEP②:秘密保持契約(NDA)の締結と情報開示
- STEP③:基本合意の締結(意向表明受領)
- STEP④:デューデリジェンス(買収監査)の実施
- STEP⑤:最終譲渡契約とクロージング
- STEP⑥:ポストM&A(PMI)と経営支援の開始
「手塩にかけて育ててきたこの会社を一体誰に託せばいい?」「後継者が見つからないままでは、廃業を選ぶしかないのか…」
このように、会社の将来について深い悩みを抱えている経営者の方は、決して少なくありません。
そんな中、有力な選択肢として注目されているのが「事業承継ファンド」です。これは、第三者の資金や経営の専門ノウハウを活用し、会社の存続と中長期的な成長を目指すための仕組みです。
本記事では、ファンドの基本的な仕組みから、活用するメリット・デメリット、失敗しないための選び方まで、M&Aの実務に携わる専門家の視点から、制度と実態を分かりやすく解説します。
この記事を読み進めていただくことで、自社にとってファンド活用が適切な選択肢かどうかの判断基準が明確になり、経営者自身の円滑なリタイアと、会社の持続的な成長を両立させる判断ができるようになるはずです。
まずは事業承継の選択肢を広げ、会社の未来を守るための確かな知識を、一緒に身につけていきましょう。
事業承継ファンドの基礎知識|仕組みと一般的なファンド・M&Aとの違い
近年、後継者不在に悩む企業の受け皿として「事業承継ファンド」が急速に注目を集めています。
ここでは、その定義やビジネスモデル、そして他の承継方法と決定的に何が違うのかについて、基礎から分かりやすく解説します。
事業承継ファンドの定義
事業承継ファンドとは、投資家から集めた資金をもとに、後継者不在の中小企業を中心として株式を取得する投資ファンドを指します。
単に株式を保有して利益を得るだけでなく、経営経験を持つ人材の派遣や資金支援を通じて、企業価値の向上を図ることを目的としています。
ビジネスモデルの全体像
ファンドのビジネスモデルは、株式取得、経営支援、再売却という一連のプロセスで構成されています。
具体的には、まず対象企業の株式を取得して経営権を引き継ぎます。その後、専門人材が現場に関与し、経営改善や成長戦略を企業と協力しながら進めます。
そして数年かけて企業価値を最大化させた後、最終的には別の事業会社やファンドへ株式を譲渡し、投資資金を回収して利益を得るという仕組みです。
一般的な投資ファンドとの違い
一般的な投資ファンド(投資信託など)は、多数の銘柄に少しずつ投資を行い、主に配当金や株価の値上がり益を狙うという、金融商品的な側面が強いものです。
一方で事業承継ファンドは、特定の企業に対して深くコミットし、「経営権」そのものを取得する点が大きく異なります。
財務数値だけで判断するのではなく、経営陣の一員として現場に入り込み、汗をかきながら直接的な経営改善を行うのが大きな特徴です。
通常のM&A(事業会社への譲渡)との違い
通常のM&Aは、買い手である事業会社との「シナジー(相乗効果)」を生み出すことを主目的として行われます。
これに対し、ファンドへの譲渡は、対象企業単体での成長や再生を重視し、将来的な「再売却」を前提としている点が異なります。
そのため、即時的な統合効果を求めるよりも、独立した企業としての強みを磨き上げることが重視される傾向にあります。
なぜ今注目されているのか?中小企業の後継者不在問題と社会背景
日本の中小企業を取り巻く環境は年々厳しさを増しており、事業承継はもはや「待ったなし」の社会課題となっています。
ここでは、ファンド活用が広がる背景にある「2025年問題」や深刻なデータについて解説します。
2025年問題と「大廃業時代」
近年よく耳にする「2025年問題」をご存知でしょうか。これは、経営者の高齢化がピークを迎える中で、2025年時点で約127万社もの中小企業が後継者が未定とされている問題です。
中小企業庁のデータによれば、このまま有効な手立てを打たずに放置すれば、日本が誇る優良な技術や多くの雇用が失われる「大廃業時代」が到来する恐れがあります。
こうした社会的危機を回避するため、黒字廃業を防ぐための重要な受け皿として、ファンドの役割が強く期待されているのです。
後継者不在率の現状
帝国データバンクが行った「全国「後継者不在率」動向調査(2025年)」によると、国内企業の約半数にあたる50.1%で後継者が不在という深刻な状況が示されています。
依然として高い水準で推移しており、親族内での承継が極めて困難な状況が浮き彫りになっています。
多くの経営者が「会社を継がせたくても、継ぎ手がいない」という切実な現実に直面しており、外部への承継を模索せざるを得ない状況と言えるでしょう。
帝国データバンク 全国「後継者不在率」動向調査(2025年)
第三者承継の一般化
かつては「親族内承継」が当たり前でしたが、少子化や職業選択の多様化により、その比率は年々減少しています。
その代わりとして台頭してきたのが、M&Aやファンドを活用した「第三者承継」という選択肢です。
会社を第三者に譲ることは、決してネガティブなことではありません。むしろ事業を存続させるための前向きな戦略として、近年では一般的になりつつあります。
事業承継ファンドの有効な活用ケース
ファンドはすべての企業に適しているわけではありませんが、特定の状況下では有力な解決策となります。
ここでは、特にファンド活用が有効とされる4つの具体的なケースについてご紹介します。
親族や社内に適任の後継者がいない場合
親族や社内を見渡しても適任者がいない場合、廃業という最悪の事態を避けるためにファンドへ譲渡するケースが最も一般的です。
ファンドが選任する外部経営人材が社長に就任することで、経営の空白期間を作ることなく事業を継続できます。
創業者が長年かけて築き上げてきた事業や、大切な従業員の雇用を、第三者の力を借りて守り抜くことができるのです。
後継者はいるが、経験不足で教育期間が必要な場合
子どもを後継者にしたいが、まだ若く経験が不足しているという場合に、ファンドを一時的な承継手段として活用する方法があります。
数年間ファンドの支援下で経営のノウハウをしっかりと学ばせ、実力がついたタイミングで再び経営権を戻すというスキームです。
プロの指導を受けながら十分な育成期間を確保できるため、安心してバトンタッチの準備を進めることができます。
従業員や役員による買収(MBO)の資金が不足している場合
現経営陣や従業員が会社を買い取る「MBO(マネジメント・バイアウト)」を行いたいものの、資金力が足りないというケースでもファンドが役立ちます。
ファンドがスポンサーとして買収資金を拠出し、経営陣と共同で株式を保有する形をとります。
将来的に経営陣主体の独立した経営体制を目指すことも可能です。
現経営陣が続投しつつ、経営基盤を強化したい場合
創業者が一定の利益を確保しつつ、引き続き経営に関与したい場合にもファンド活用は有効です。
株式の一部または全部を譲渡して、創業者個人に依存した経営から、組織的な経営体制への移行を図りつつ、ファンドのノウハウを導入して経営基盤を強化します。
資金調達力や管理体制が向上するため、さらなる事業拡大を目指す際のアプローチとして選ばれています。
事業承継ファンドを活用するメリット
ファンドへの譲渡には、単なる資金調達以上に、経営の質を向上させる多くのメリットが存在します。
ここでは、創業者にとっての利点だけでなく、会社や従業員にとってのメリットも含めて詳しく解説します。
プロ経営者の派遣による事業成長と組織化
多くの事業承継ファンドでは、大手企業出身者や経営再建を経験した人材などが経営支援に関与しています。
彼らが経営に参画することで、DXの推進や販路拡大、ガバナンス体制の整備などが、計画的に進められます。
属人的な経営から脱却し、組織として自走できる強い会社へと生まれ変わるチャンスが得られるでしょう。
創業者の意向や企業理念を尊重した承継
事業会社へのM&Aでは、買い手企業の文化に統合されることが多いですが、ファンドは対象企業の個性を重視する傾向があります。
社名やブランド、企業理念を維持する方針が取られるケースも多く、条件次第では従来の文化を尊重した承継が行われます。
独立性を保ちながら成長を目指せる点は、愛着ある会社を残したい経営者にとって大きな魅力と言えます。
創業者利益の獲得と個人保証の解除
株式をファンドへ譲渡することで、創業者は株式譲渡によって現金を得られ、引退後の生活資金を確保できます。
また、多くの中小企業経営者を苦しめている金融機関からの個人保証や担保も、解除される可能性があります。
精神的な重圧から解放され、豊かなセカンドライフを送るための経済的な基盤を築くことができるのです。
従業員の雇用維持と処遇の改善
「ファンド=リストラ」という怖いイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、事業承継ファンドの目的はあくまで企業の成長です。
成長のためには従業員の力が不可欠であり、多くの場合、事業継続を前提として雇用維持が重視され、業績次第では処遇改善が行われることもあります。
働きやすい環境が整備されることで、従業員のモチベーション向上や離職防止にもつながります。
廃業コストの回避
もし会社を廃業する場合、在庫の処分やオフィスの原状回復、設備の廃棄などに多額のコストがかかってしまいます。
ファンドへ譲渡すれば、これらの廃業コストをかけることなく、逆にプラスの資産価値として会社を売却できます。
手元に残る資金が大きく変わるため、廃業コストと比較すると、条件次第ではM&Aの方が経済的に有利になることもあります。
事業承継ファンド活用のデメリットと注意点
メリットが多い一方で、ファンド活用には特有のリスクや注意点も存在します。
これらを事前に正しく理解しておくことは、後のトラブルを防ぐために不可欠です。
審査により支援を断られる可能性がある
残念ながら、すべての企業がファンドの支援を受けられるわけではなく、厳格な投資審査をクリアする必要があります。
赤字が長期間続いていたり、将来的な成長やEXITの見通しが立たない場合、投資対象外と判断されることがあります。
自社のポテンシャルを客観的に評価し、ファンドが魅力を感じるような事業計画を提示できるかが鍵となります。
ファンドの出口(二次売却)による所有者の再変更
ファンドは永続的に株主であり続けるわけではなく、数年後には必ず株式を他社へ売却(EXIT)します。
その際、新たな買い手となる企業の意向によって、経営方針や企業文化が再度変更される可能性があります。
将来的に誰がオーナーになるかが確約されていない点は、ファンド特有の不安定要素と言えるでしょう。
独断専行の経営ができなくなる
ファンドの資本が入ると、経営の透明性や合理性が強く求められるようになります。
これまでのように社長の一存で経費を使ったり、感覚だけで意思決定を行ったりするような「どんぶり勘定」は許されません。定期的な数値報告や意思決定プロセスの明確化が求められ、従来より管理体制が厳しいと感じる場合もあるでしょう。
自社に最適なファンドを選ぶ難易度が高い
一口に事業承継ファンドと言っても、その種類や得意とする業種、支援スタイルは千差万別です。
自社の課題解決にマッチしないファンドを選んでしまうと、期待した成長が得られず、事業停滞を招く恐れがあります。
数あるファンドの中からベストパートナーを見つけ出すには、専門的な知見と慎重な見極めが必要です。
事業承継ファンドの主な種類と特徴
ファンドには運営母体や目的によっていくつかの種類があり、それぞれ強みとする領域が異なります。
ここでは代表的な4つのタイプについて、その特徴を整理しました。
政府系・公的ファンド(中小機構など)
中小企業基盤整備機構などの公的機関が出資・運営に関与しているファンドです。
営利追求だけでなく公益性を重視するため、信頼性が高く、民間の投資対象になりにくい小規模企業や地方企業にも柔軟に対応します。
長期的な視点での支援が期待でき、安心して任せられる点が大きな特徴です。
銀行・地方銀行系ファンド
SBI地域事業承継投資や、各地方銀行が設立した投資ファンドなどがこれに該当します。
地域経済の活性化を目的としており、地元の商習慣や取引関係を深く理解した上での支援が強みです。
メインバンクとの連携もスムーズであり、地域に根ざした事業展開を行う企業にとっては親和性が高い選択肢です。
独立系PE(プライベートエクイティ)ファンド
金融機関や公的機関に属さず、独自の資本と方針で運営されるファンドです。
高い専門性を背景に、経営改革や新規事業支援を行うファンドもあり、成長志向が強い点が特徴です。
特定の業界に特化したファンドも多く、専門的なノウハウを注入して企業価値を急拡大させたい場合に適しています。
仲介会社・大手金融機関共同設立ファンド
M&A仲介会社や大手金融機関などが共同で設立・運営するファンド(日本投資ファンドなど)です。
M&Aのプロフェッショナルと金融機関の豊富なノウハウが融合しており、審査から成約までのプロセスがスムーズに進みます。
マッチング能力も高く、将来的なEXIT先探しまで含めたトータルサポートが期待できるでしょう。
失敗しない事業承継ファンドの選び方
数あるファンドの中から自社に合う一社を選ぶには、どのような視点を持つべきでしょうか。
ここでは、後悔しないための重要な5つの選定ポイントを解説します。
同業種や同規模企業への支援実績
まず確認すべきは、自社と同じ業界や同規模の企業に対する支援実績が豊富かどうかです。
業界特有の商習慣や課題を理解しているファンドであれば、より具体的で効果的な改善策を提案してくれるでしょう。
過去の成功事例(トラックレコード)を見せてもらい、類似ケースでどのような成果を上げたかを確認することが大切です。
提案される支援内容の方向性
ファンドによって、コストカットによる利益改善を重視するのか、積極的な投資による売上拡大を目指すのか、支援の方向性は異なります。
提案内容が自社のビジョンや成長戦略と合致しているかどうかを、契約前にしっかりと精査する必要があります。
短期的な利益だけでなく、中長期的な会社の存続を考えてくれるパートナーかを見極めましょう。
担当者の専門性と「相性」
M&A後のPMI(統合プロセス)では、ファンドの担当者と二人三脚で経営にあたることになります。
そのため、担当者の実務能力はもちろんのこと、価値観が合うか、信頼関係を築けるかといった「相性」も非常に重要です。
数年間にわたり苦楽を共にする相手として、人間的に信頼できる人物かどうかを、事前の面談を通じてしっかりと確認してください。
将来の売却先(EXIT)に関する方針
「数年後に会社をどこへ売却するつもりなのか」という出口戦略についても、事前に確認しておくべきです。
どのような事業会社を想定しているのか、ブランドや従業員の雇用は守られるのかといった点について、納得できる説明を求めましょう。
将来のビジョンを共有できていないと、EXITの段階になって大きなトラブルになる可能性があります。
M&Aアドバイザーを通じた多角的な比較
最初から1社のファンドに絞り込むのではなく、複数の候補を比較検討することが成功の秘訣です。
中立的な立場にあるM&Aアドバイザーに依頼し、複数のファンドから提案を受けて「相見積もり」を取りましょう。
条件や熱意を比較することで、自社にとって最も有利で信頼できるパートナーを選び抜くことができます。
事業承継ファンド活用の流れ・手順
実際にファンドを活用する場合、どのようなプロセスを経て成約に至るのでしょうか。
ここでは、相談から成約後の統合作業まで、一般的な6つのステップを順を追って解説します。
STEP①:専門家・仲介会社への相談と検討
まずはM&Aの専門家や仲介会社に相談し、自社の課題を整理することから始めます。 事業承継ファンドの活用が本当に最適解なのかを客観的に判断し、有力なファンド候補をリストアップしてもらいます。
STEP②:秘密保持契約(NDA)の締結と情報開示
交渉を進める候補先が決まったら、秘密保持契約(NDA)を締結した上で、決算書などの内部情報を開示します。 ファンド側はこの情報を基に簡易的な企業価値評価(バリュエーション)を行い、大まかな条件提示の準備を進めます。
>STEP③:基本合意の締結(意向表明受領)
ファンドから買収の意向表明書(LOI)が提出され、譲渡価格やスキーム、経営体制の骨子について合意します。 ここで「基本合意書」を締結し、特定のファンドに対して独占交渉権を付与するのが一般的です。
STEP④:デューデリジェンス(買収監査)の実施
基本合意後、ファンドが選任した会計士や弁護士などが会社を訪れ、詳細な調査(デューデリジェンス)を行います。 財務・法務・ビジネスなどの各側面からリスクの洗い出しを行い、最終的な譲渡条件の調整材料とします。
STEP⑤:最終譲渡契約とクロージング
デューデリジェンスの結果を踏まえて最終条件を確定させ、株式譲渡契約を締結します。 その後、株式の引き渡しと対価の決済(クロージング)を行うことで、正式に経営権がファンドへと移ります。
STEP⑥:ポストM&A(PMI)と経営支援の開始
M&A成立後、いよいよPMI(Post Merger Integration)と呼ばれる統合作業がスタートします。
ファンドから役員が派遣され、現場へのハンズオン支援が開始され、企業価値向上に向けた具体的な施策が実行されていきます。
コストを抑えて最適な承継先を探すなら「M&Aプラットフォーム」の活用も
ファンド探しを仲介会社に一任すると、高額な手数料が発生することがあります。
よりコストを抑え、広範囲から相手を探したい場合は、プラットフォームの活用も検討してみましょう。
ファンド以外の選択肢
M&Aプラットフォームとは、インターネット上で売り手と買い手が直接マッチングできるサービスのことです。
仲介会社を介さずに、自ら全国の買い手候補(ファンド含む)と直接交渉できるため、選択肢が大きく広がります。
国内最大級のプラットフォーム「TRANBI(トランビ)」
中でも「TRANBI(トランビ)」は国内最大級の規模を誇り、累計20万人以上のユーザーが利用しています。
会社名や詳細を伏せた匿名状態で案件を掲載できるため、情報漏洩のリスクを抑えながら、最適なパートナーを探索可能です。
メリット
プラットフォーム利用の最大のメリットは、成約手数料の大幅な削減が可能である点です。
また、経営者同士が直接対話できるためスピード感があり、ファンドと事業会社の両方をフラットに比較検討できる柔軟性もあります。
活用アドバイス
最初からファンド一本に絞るのではなく、プラットフォームに登録して市場の反応を見るのも一つの手です。
専門家への相談と並行して利用することで、より納得感があり、条件の良い事業承継を実現できる可能性が高まります。
事業承継ファンドに関するよくある質問
最後に、事業承継ファンドを検討する経営者の方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
売却後、経営者はすぐに引退しなければならない?
必ずしもすぐに引退する必要はありません。即引退してリタイア生活に入るケースもあれば、顧問や会長として数年間残り、新体制をサポートするケースも多々あります。
ご自身のライフプランに合わせて、柔軟な関わり方を調整することが可能です。
赤字企業や小規模企業でも相手にしてもらえる?
独自の技術力やブランド、顧客基盤などに魅力があれば、赤字や小規模であっても十分に検討対象となります。
特に「地域特化型」や「再生型」のファンドは、ポテンシャルさえあれば積極的に投資を行う傾向があります。
ファンドに売ると会社をバラバラにされるイメージがあるが?
かつての「ハゲタカ」のようなイメージを持つ方もいますが、現代の事業承継ファンドは「企業価値向上」が主目的です。
会社を切り売りしてバラバラにするよりも、事業を成長させて一括で売却する方が高い利益が出るため、基本的には会社を大切に育てる方向で動きます。
従業員や取引先への説明はどのタイミングですべき?
情報漏洩を防ぐ観点から、最終合意後からクロージング前後に説明されるケースが一般的です。
説明の際は、ファンドの支援を受けることで得られる「成長の機会」や「雇用の安定」といったポジティブな変化を強調することが重要です。
まとめ
事業承継ファンドは、後継者不在の企業にとって、単なる「会社売却」の相手ではなく、プロの力で「第二の創業」を支えてくれる頼もしいパートナーになり得ます。
もちろん、将来的な二次売却のリスクなどのデメリットもありますが、それらを正しく理解した上で活用すれば、会社の存続と成長を両立させる最良の選択肢となるでしょう。
重要なのは、自社の課題やビジョンに合った最適なファンドを慎重に選定することです。
まずは自社の資産価値や強みを把握し、信頼できるM&Aアドバイザーへの相談や、M&Aプラットフォームを通じた情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
あなたの決断が、会社の輝かしい未来を切り拓くきっかけになるはずです。