M&Aの買い手の目的とは?5つの目的と注意点、買収先の選び方を解説
買い手がM&Aを検討するときは、まず「何のために買うのか」を明確にすることが出発点です。5つの主な目的と目的別の確認ポイント、買い手側の注意点、買収先の選び方、スキームごとの特徴、費用や税金の考え方まで、買い手の視点でわかりやすく解説します。
自社の成長戦略としてM&Aを検討しているが、買い手として何から始め、何に注意を払うべきか迷っていませんか。
成功の鍵は、目的を明確にし、相乗効果が見込める相手を選び、手順に沿って着実に進めることです。本記事では、M&Aにおける買い手の主な目的と注意点、買収先の選定ポイント、手法とプロセス、費用や税金まで解説します。
最後までお読みいただくことで、M&A成功の道筋が明確になり、成長を加速させる具体的な第一歩を踏み出せるでしょう。まずはM&Aの全体像を正確に把握し、自社にとって最適な戦略を構築するための確かな土台として本記事をご活用ください。
また、M&Aのメリット・デメリットを売り手・買い手の両面から知りたい方は、「M&Aのメリット・デメリット」の記事もあわせてご覧ください。
買い手がM&Aを行う主な目的
企業が買い手としてM&Aを行う背景には、多様な経営戦略上の目的が存在します。
規模拡大だけでなく、多角化、競争力強化、イノベーション促進など目的は多様です。ここでは、買い手がM&Aを通じて達成しようとする主な目的を5つの観点から解説します。
① 市場シェアの拡大
既存事業と同じ、あるいは類似する事業を展開する企業を買収することで、市場における自社のシェアを迅速に拡大できます。
これにより顧客基盤や販売網を広げ、スケールメリットによるコスト削減も期待できます。ただし、市場での競争に与える影響を検討し、必要に応じて独占禁止法上の企業結合規制や届出の要否を確認することが大切です。
② 事業領域の拡大
自社の既存事業と関連性の高い事業を持つ企業を買収することで、相手企業が持つ顧客基盤や販路、ブランドといった経営資源をまとめて獲得し、新たな製品ラインナップやサービスを加え、事業領域を広げることが可能です。
これにより包括的なソリューション提供が可能となり、顧客単価向上や新収益源の確保につながります。
③ 新規事業への参入
ゼロから新規事業を始めるには、時間やコスト、知識が必要ですが、M&Aなら既に基盤を持つ企業を取得して短期間で参入できます。
④ 人材や技術の獲得
M&Aは、設備や顧客基盤だけでなく、優秀な人材や独自の技術、特許、ノウハウといった無形の経営資源を獲得するための有効な手段でもあります。変化の速い市場では、人材や先進技術の獲得が競争力を保ち、高めるうえで大切です。
⑤ 業務の効率化とコスト削減
重複する管理部門(総務、経理など)の統合や、仕入れ・製造・物流網の共通化によって、業務プロセス全体の効率化とコスト削減を実現できます。浮いた経営資源を、新たな成長分野へ再投資できます。
5つの目的を、主なねらいと、買収の前に確かめたいことで整理すると次のとおりです。
| 目的 | 主なねらい | 買収の前に確かめたいこと |
|---|---|---|
| 市場シェアの拡大 | 同業を取り込み、販売力や価格交渉力を高める | 顧客や商圏の重なり、取引先が離れるおそれ、競争への影響や届出の要否 |
| 事業領域の拡大 | 隣接する事業や地域に広げ、収益源を増やす | 自社の既存事業との相乗効果(シナジー)が見込めるか |
| 新規事業への参入 | ゼロから立ち上げる時間とリスクを減らす | 対象の事業を運営できる体制と、許認可の扱い |
| 人材や技術の獲得 | 採用や自社開発では得にくい人材・ノウハウを得る | 中心となる人材が残る意思があるか、技術の権利関係 |
| 業務の効率化と コスト削減 |
管理部門や仕入れ・物流の重複を減らす | 統合にかかる手間と費用、従業員への影響 |
M&Aの買い手側の注意点
M&A成功には、買い手側が注意すべき点があります。潜在的リスクを事前に把握し、対策を講じることが重要です。ここでは、買い手側が特に注意すべき5つのポイントについて解説します。
注意点①:簿外債務や偶発債務の継承リスク
買収対象企業には、貸借対照表に計上されていない簿外債務や、訴訟の結果などによって将来負担が生じる偶発債務が存在する可能性があります。株式譲渡では、これらの債務やリスクは対象会社に残り、買収後の資金繰りや株式の価値に影響します。事前のデューデリジェンス(買収監査)で調査し、判明したリスクを買収価格や契約条件に反映することが重要です。
注意点②:許認可の扱いが手法によって異なる
建設業や運送業など、許認可が必要な業種では、業法とM&Aの手法によって手続きが異なります。株式譲渡では許認可を持つ法人は変わりませんが、役員の変更の届出や許認可の要件の確認が必要です。事業譲渡や会社分割・合併では、事前の認可などで承継できる場合と、新たに許認可を取り直す必要がある場合があります。営業を中断せずに引き継げるよう、所管の行政庁へ事前に確認しましょう。
注意点③:シナジー効果が発揮されない可能性
期待していたほどのシナジー効果が得られない場合があります。計画段階での見込みが楽観的すぎたり、統合後のプロセス(PMI)がうまくいかなかったりすることが主な原因です。結果的に買収が期待外れの投資となる恐れがあります。
注意点④:買収に投じた資金を回収できないリスク
M&Aでは、買収対価に加え、仲介手数料やデューデリジェンス費用、買収後の統合費用などが発生します。想定した収益やキャッシュフローが得られなければ、投じた資金を十分に回収できないおそれがあります。また、会計上ののれんを計上している場合には、買収後の業績の悪化などにより、適用する会計基準にしたがって減損損失の計上が必要になることがあります。
注意点⑤:従業員の不満や離職が生じるリスク
経営方針の変更や待遇の違い、組織文化の衝突などから、買収された企業の従業員が不満や不安を抱き、モチベーションが低下したり、最悪の場合、キーパーソンが離職する恐れがあります。丁寧なコミュニケーションを通じて、従業員の不安を和らげる努力が欠かせません。
M&Aの買い手の買収先企業の選定ポイント
M&Aの成功は、どの企業を買収するかに大きく左右されます。
自社戦略と合致し、円滑な統合が見込める相手を見極めることが重要です。ここでは、買い手が買収先企業を選定する際に重視すべき5つのポイントを解説します。
① 自社と相乗効果があるか
企業や事業を組み合わせることで、単独で運営する場合の合計を上回る価値を生む「シナジー効果」が期待できるかどうかは、大事な選定ポイントです。販売網の相互活用、技術の組み合わせによる新製品開発、ブランドイメージの向上など、どのような相乗効果が見込めるかを具体的に検討します。
② 財務基盤が安定しているか
買収対象企業の財務状況を分析し、健全なキャッシュフローや安定収益があるか確認することが重要です。簿外債務や偶発債務など、潜在的な財務リスクがないかもしっかりと調査する必要があります。
③ 成長戦略が一致しているか
自社が描く将来のビジョンや成長戦略と、相手企業の方向性が一致しているかどうかも重要なポイントです。戦略が異なると、統合後に経営方針で対立し、シナジー効果が発揮されない可能性があります。
④ 組織文化が近いか
組織文化や従業員の価値観が大きく異なる企業同士が統合すると、従業員の間に摩擦や反発が生まれ、生産性低下や人材流出の恐れがあります。トップ面談などを通じて、相手企業の組織風土を事前に理解し、自社との親和性を確かめることが望ましいです。
⑤ 意思決定が迅速か
M&Aの交渉プロセスは複雑で、多くの時間を要することがあります。相手企業の経営陣がM&Aに対して前向きであり、意思決定のプロセスが明確で迅速であることは、交渉を円滑に進めるために重要です。
買い手から見たM&Aの種類と特徴
M&Aには多様な手法があり、それぞれ法的手続きや買い手・売り手への影響が異なります。手法の選択は、買収目的や対象企業の状況に応じて慎重に判断します。ここでは、代表的なM&Aの種類とその特徴を解説します。
株式譲渡
株式譲渡は、対象会社の既存の株主から株式を取得する手法で、中小企業のM&Aで広く使われています。経営権の取得を目的とする場合は、取得する議決権の割合などが重要になります。
対象会社の法人格は変わらないため、資産・負債や雇用契約などは原則として同じ会社に残ります。ただし、簿外債務などの潜在的なリスクも対象会社に残るほか、契約のチェンジ・オブ・コントロール条項や、許認可に関する届出・要件の確認が必要です。
第三者割当増資(新株引受)
第三者割当増資は、会社が特定の第三者に新株を割り当てて資金を調達する方法です。
買い手が新株を引き受けると、その払込資金は対象会社に入り、財務基盤の強化や事業投資に活用できます。既存株主の持株比率は通常低下しますが、買い手が経営権を取得できるかどうかは、取得後の議決権の割合などによって異なります。
事業譲渡
事業譲渡は売り手企業の事業の一部または全部を、買い手企業が譲り受ける手法です。
承継する資産・負債などは当事者間の合意で特定できる一方、契約上の地位の移転には原則として契約相手の承諾が、労働契約の承継には原則として従業員本人の承諾が必要です。許認可も個別に確認します。なお、商号を続けて使う場合などには、承継の対象外とした債務について責任を負うことがあるため、契約内容だけでなく法的な責任の範囲も確認しましょう。
合併
合併は複数の会社が法的にひとつの会社に統合される手法です。
消滅する会社の権利義務は、存続会社または新設会社に原則として包括承継されます。ただし、許認可の扱いは業法ごとの確認が必要です。また、法的に統合しただけでシナジーが実現するわけではなく、業務や人事制度などの統合にも取り組む必要があります。
会社分割
会社分割は、会社が事業に関して有する権利義務の全部または一部を、既存の会社に承継させる「吸収分割」、または新たに設立する会社に承継させる「新設分割」という手法です。M&Aでは、新設分割で事業を切り出したあとに、その新会社の株式を売却する方法もあります。
事業譲渡と異なり、分割契約・分割計画に定めた権利義務が原則として包括承継されますが、債権者保護手続きや労働契約承継法にもとづく手続き、許認可の確認などが必要です。税務上の扱いは、適格組織再編の要件を満たすかどうかなどによって異なります。
株式交換
株式交換は買い手企業が売り手企業を完全子会社化する際に用いられる手法です。
対象会社の株主に交付する対価には、完全親会社となる会社の株式のほか、金銭などを用いることもできます。自社株式を対価とする場合は、現金の支出を抑えられる一方、既存株主の持株比率などへの影響を検討する必要があります。
株式移転
株式移転は、1社または複数の株式会社が、新たに設立する株式会社に発行済株式の全部を取得させ、完全親子会社関係をつくる手法です。
1社による持株会社体制への移行や、複数社による経営統合などに利用されます。
買い手側のM&Aの方法と流れ
M&Aは、候補先の選定から最終統合まで複数の段階を経て進みます。各段階で適切な判断と手続きを行うことが、M&Aを成功に導く鍵となります。ここでは、買い手側の視点から見た一般的なM&Aの流れを解説します。
手順①:対象企業のリストアップと調査
まず、M&Aの目的を明確にし、目的に合う候補企業をリストアップします。M&A仲介会社、地域金融機関、税理士等の紹介やオンラインのM&Aプラットフォームを活用することが効率的です。
特に、国内最大級のM&A・事業承継プラットフォームである「TRANBI(トランビ)」は、買い手にとって強力なツールとなり得ます。
TRANBIには、後継者を探す中小企業からスタートアップまで、多様な業種・事業規模の売り手案件が登録されています。買い手は無料で会員登録でき、案件の閲覧や初回の交渉申込ができます。相手からの返信の閲覧や交渉の継続には、通常、案件規模に応じた有料プランへの加入と本人確認が必要ですが、一部に無料会員でも交渉できる案件もあります。プラットフォームを通じて売り手や代理掲載者に直接アプローチできるため、利用条件を確認しながら、独自の案件を探す機会が広がります。
手順②:秘密保持契約の締結
関心企業が見つかったら、詳細情報を得るため秘密保持契約(NDA)を締結します。これにより、相手企業の財務情報など、外部に公開されていない機密情報を入手できるようになります。
手順③:トップ面談と意向表明書の提出
売り手企業の経営者と直接面談し、経営方針やビジョン、売却理由などをヒアリングします。双方の意向が固まったら、買収価格やスケジュールなど基本条件を記載した意向表明書(LOI)を提出します。
手順④:基本合意書の締結
意向表明書の内容をもとに、価格や条件の大枠について双方で合意し、基本合意書(MOU)を締結します。価格や最終契約を結ぶ義務については法的な拘束力を持たせない一方、秘密保持や独占交渉権などの条項には法的拘束力を持たせることがあります。書面の名前だけで判断せず、どの条項に法的拘束力があるかを明確にして締結することが大切です。
手順⑤:デューデリジェンスの実施
基本合意のあと、公認会計士や弁護士などの専門家チームを編成し、買収対象企業の財務、法務、税務、事業内容などを詳しく調査する「デューデリジェンス(買収監査)」を実施します。この調査で潜在的なリスクや問題点を洗い出し、その結果をもとに最終契約の条件を詰めます。
手順⑥:最終契約の締結と条件調整
基本合意の内容を基に、より詳細な条件交渉を行い、最終的な契約内容を詰めていきます。全条件に合意したら、株式譲渡契約書(SPA)や事業譲渡契約書など最終契約を結びます。
手順⑦:PMI計画の具体化と実行準備
PMI(Post Merger Integration)の検討は、デューデリジェンスや条件交渉と並行して、クロージングの前から進めます。経営方針、業務プロセス、組織体制、人事制度などについて、取引の実行後の優先課題、担当者、スケジュールを具体化します。実行の前に共有できる情報や準備できる範囲には制約があるため、売り手と調整しながら進めることが大切です。
手順⑧:クロージング(資金・株式の移動)
最終契約の締結と、取引を実行するクロージングは、同じ日になる場合もあれば別の日になる場合もあります。クロージングでは、必要な社内承認、契約相手の承諾、許認可など、契約で定めた前提条件がそろっていることを確認したうえで、買収対価の支払いと株式や事業の移転を行います。株式譲渡では、譲渡承認、株主名簿の書き換えなど、案件に応じた手続きも確認します。また、売り手経営者の個人保証の解除や切り替えは金融機関との調整が必要で、売買契約だけで当然に実現するものではありません。
手順⑨:PMI実行と成果モニタリング
クロージング後、策定したPMI計画を実行に移します。統合進捗やシナジー効果を定期的に確認し、必要に応じて計画を修正し、成果につなげます。
M&Aで買い手にかかる費用・税金
M&Aでは、買収価格以外にも多くの付随費用や税金が発生します。資金計画のために、これらのコストを正確に把握することが重要です。ここでは、買い手にかかる費用や税金、そして活用できる制度について解説します。
M&Aで買い手にかかる費用の種類と相場
M&Aでは、専門家の協力が必要で、それに伴う手数料が発生します。
- 着手金:M&A仲介会社やアドバイザーとの契約時に支払う初期費用です。無料のところもあり、金額は依頼先によって異なります。
- 中間報酬:基本合意書の締結など、プロセスが一定段階に進んだ際に支払う報酬です。成功報酬の一部として扱われることもあります。
- 成功報酬:成約時に支払う報酬で、費用の中でも大きな割合を占めることが多いです。取引金額に応じた料率で計算するレーマン方式が一般的です。
- デューデリジェンス費用:財務や法務の調査を専門家に依頼するための費用で、調査の範囲や対象会社の規模によって大きく変わります。
- 専門家報酬:上記以外にも、契約書の作成を依頼する弁護士や、税務処理を依頼する税理士への報酬が必要になることがあります。
なお、M&Aに際しての手数料の相場等については「M&A手数料の相場」の記事で解説しています。
M&Aで買い手にかかる税金
買い手の税負担や税金に関わる支出は、M&Aの手法と取得する資産によって異なります。消費税については、税務署に申告・納付する義務と、取引代金として支払う消費税相当額を分けて確認しましょう。
- 消費税
事業譲渡では、建物・機械・営業権などの課税資産の譲渡が課税の対象になります。買い手は売り手に消費税相当額を支払い、売り手は課税事業者であれば原則として申告・納付を行います。買い手が仕入税額控除を受けられるかは、課税方式や適格請求書などの要件によって異なります。なお、土地や株式の譲渡は非課税です。 - 不動産取得税
事業譲渡などで不動産を直接取得する場合は、原則として課税されます。一方、株式譲渡で対象会社の不動産に課税されるわけではなく、合併や一定の会社分割による取得には非課税の扱いがあります。 - 登録免許税
不動産の所有権の移転登記などを行う場合にかかります。組織再編にともなう会社の登記にもかかる場合があり、手続きによって課税の内容が異なります。 - 印紙税
事業譲渡契約書などの課税文書を紙で作成する場合は、記載金額などに応じた印紙税がかかります。電磁的記録だけで締結する電子契約は対象外です。株式譲渡契約書は、その内容だけであれば原則として課税文書にあたりません。
M&Aで買い手が活用できる補助金や税制優遇
M&Aにかかる費用の負担を軽くするために、国や地方自治体が提供する補助金や税制優遇制度を確認しておくと役立ちます。
補助金
代表的なものに「事業承継・M&A補助金」があり、M&Aにかかる専門家費用やデューデリジェンス費用、PMI(統合プロセス)費用の一部が補助される場合があります。公募要領を確認し、自社が対象か検討する価値があります。
税務上の取扱いと税制優遇制度
M&Aでは、スキームによって買収後の税務上の扱いが異なります。例えば、一定の事業譲受けや非適格組織再編では、取得の対価と、移転を受ける資産・負債の時価の純額との差額などから、税務上の「資産調整勘定」が生じる場合があり、原則として60か月にわたって損金に算入されます。会計上の「のれん」の償却額が、そのまま税務上の損金の額になるわけではありません。また、株式譲渡では、対象会社の繰越欠損金は原則として対象会社に残り、買い手が自社の所得から自由に控除できるものではありません。適格合併では一定の要件のもとで引き継げる場合がありますが、引継ぎや利用には制限があります。
これらの税務処理とは別に、一定の要件を満たす株式の取得について準備金の損金算入を認める「中小企業事業再編投資損失準備金」や、設備投資・賃上げに関する税制優遇もあります。準備金は将来取り崩して益金に算入する仕組みのため、損金に算入した額がそのまま税額の減少になるわけではありません。適用の要件や申請の時期を、取引を実行する前に税理士などの専門家へ確認しましょう。
まとめ|目的を明確にして、自社に合うM&Aを進める
本記事では、M&Aを検討する買い手の視点から、その目的と注意点、買収先の選び方、進め方や費用を網羅的に解説しました。
M&Aは、事業成長の時間を短縮し、新たな市場や技術を獲得するための有効な経営戦略です。しかしその一方で、多額の資金を要し、対象会社に残る簿外債務や組織文化の衝突といった、さまざまなリスクもあります。
M&Aを成功に導くためには、まず自社が「何のためにM&Aを行うのか」という目的を明確にすることが出発点となります。
その上で、自社の戦略に合致し、かつ財務や組織文化の面で親和性の高いパートナーを慎重に見極めなければなりません。
そして、デューデリジェンスによる徹底したリスクの洗い出しと、PMIによる周到な統合計画が、期待したシナジー効果を実現するうえで欠かせません。
M&Aは簡単ではありませんが、正しい知識と手順、専門家の支援を得て戦略的に進めれば、企業成長を実現する強力な手段となります。
