サラリーマンが会社を買うには?方法・流れ・必要な資金と注意点を解説
サラリーマンが会社を買うには、株式譲渡と事業譲渡の違いや、譲渡代金だけでない必要資金を知ることが大切です。買収の流れ、メリット・デメリット、300万〜500万円から検討できる事業の例、副業規定や個人保証などの注意点をわかりやすく解説します。
- 01 サラリーマンでも会社は買える?個人M&Aが注目される背景
- 「会社を買う」選択肢の現実化
- スモールM&A市場の活発化
- ポジティブな「社会貢献」への変化
- 参入障壁の低下
- 会社を買う2つの方法:株式譲渡と事業譲渡
- 02 サラリーマンが会社を買うメリット
- 既存の経営資源を活用して事業を始められる
- 既存の売上実績をもとに収支計画を立てやすい
- 既存の実績や取引基盤を活用できる
- 将来的な会社売却(キャピタルゲイン)の可能性
- 04 サラリーマンが会社を買う具体的な流れ
- STEP①:買収目的の明確化と予算策定
- STEP②:案件探しと秘密保持契約(NDA)の締結
- STEP③:トップ面談(現オーナーとの交渉)
- STEP④:基本合意書の締結
- STEP⑤:デューデリジェンス(買収監査)の実施
- STEP⑥:最終契約の締結とクロージング
「いつかは自分の城を持ちたい」「会社員としての給与以外に収入の柱が欲しい」と考えながらも、ゼロから起業するリスクや準備の大変さを前に、最初の一歩を踏み出せずに悩んではいないでしょうか。会社員の収入や信用を活かしながら、既存の会社や事業を買い取る個人M&Aは、独立や副業の選択肢のひとつです。
本記事では、サラリーマンが会社を買う2つの方法(株式譲渡と事業譲渡)の違い、買収の流れ、必要な資金、メリットとデメリット、案件選びと注意点を、実務の視点から解説します。副業として始めたい方や、将来の独立を考えている方に向けた内容です。
買収にともなうリスクと必要な準備を理解し、自分に合った進め方を検討していきましょう。
サラリーマンでも会社は買える?個人M&Aが注目される背景
「サラリーマンが会社を買う」と聞くと、多額の資金を持つ一部の人に限られる印象を持たれがちですが、現在では条件次第で一般的な会社員でも検討可能なケースがあります。
個人の会社買収が検討されるようになった背景と、会社を買う2つの方法を整理します。
「会社を買う」選択肢の現実化
M&Aは大企業だけのものではなく、中小企業の事業承継や、個人が事業を引き継ぐ手段としても活用されています。マッチングサイトなどを通じて、会社員も案件の情報を探して比べられるようになりました。
働き方が多様になり、会社員が経営者としてのキャリアを考える機会もあります。個人M&Aの全体像は、個人M&Aの成功のポイントでも解説しています。
スモールM&A市場の活発化
日本国内では深刻な後継者不足が社会問題化しており、黒字経営でありながら廃業を検討せざるを得ない中小企業が数多く存在しているのが現状です。その結果、譲渡価格が数百万円から1,000万円以下という、個人の貯蓄や小規模な融資で検討できるスモールM&Aの案件もあります。
ポジティブな「社会貢献」への変化
かつて企業買収には「乗っ取り」のようなネガティブなイメージが付きまといましたが、現在ではその認識は大きく変わりつつあります。後継者のいない企業を引き継ぐことは、その会社が培ってきた技術や従業員の雇用を守ることにもつながるため、事業を次の世代へつなぐ取り組みとして前向きに受け止められるようになってきています。
参入障壁の低下
インターネットの発達でM&Aマッチングプラットフォームが普及したことも、個人が会社を買うハードルを下げた要因のひとつです。スマホやPCから売り案件を検索し、売り手とやり取りできるサービスもあり、特別なつながりを持たない会社員でもM&Aの市場に参加できるようになりました。
会社を買う2つの方法:株式譲渡と事業譲渡
個人M&Aには、会社の株式を取得する「株式譲渡」と、店舗や設備などの事業を譲り受ける「事業譲渡」があります。株式譲渡では会社自体は変わらず、契約や債務、従業員との雇用関係は原則としてその会社に残ります。ただし、株主が変わることにともなう取引先への通知や承諾などが必要になる場合があります。一方、事業譲渡では、引き継ぐ資産や契約を個別に定め、契約の相手方や従業員本人の承諾など、必要な手続きを行います。主な違いを表にまとめました。
| 項目 | 株式譲渡(会社の株式を買う) | 事業譲渡(店舗や設備などの事業を買う) |
|---|---|---|
| 買うもの | 会社の株式(会社ごと) | 譲渡の対象として決めた資産・契約など |
| 契約・債務 | 原則として会社に残る。株主が変わるときの通知・承諾の条項を確認 | 引き継ぐものを個別に決め、契約の相手方の承諾をとる。決めなかった債務は原則として売り手に残る |
| 従業員 | 雇用関係は会社に残る | 引き継ぐには、原則として従業員本人の承諾が必要 |
| 許認可 | 原則として会社に残る(役員の変更の届出などを確認) | 制度ごとに、承継できるか、取り直しが必要かを確認 |
| 自分の受け取り方 | 役員に就任して報酬を受け取る場合は、選任・報酬の決定の手続きが必要 | 個人事業として運営する場合は事業の所得になる(役員報酬の仕組みはない) |
サラリーマンが会社を買うメリット
会社員という立場を保ちながら、あるいはその信用を活かして会社を買うことには、ゼロからの起業とは違うメリットがあります。
ここでは、サラリーマンがM&Aを通じて事業オーナーとなることで得られる主なメリットを整理します。
既存の経営資源を活用して事業を始められる
既存の会社や事業を買うメリットは、顧客基盤や設備、ノウハウなどを活用して事業を始められることです。過去の売上や費用を確認できるため、事業計画を検討する材料も得られます。ただし、買収後も同じ業績が続くとは限らず、顧客や従業員の離脱、想定外の支出などに備える必要があります。
既存の売上実績をもとに収支計画を立てやすい
継続中の事業を引き継ぐ場合、既存の顧客や契約から売上が続くことを期待できます。ただし、買収後の利益や手元の資金は、人件費、借入金の返済、設備の更新費などによって変わります。
買収した会社の役員として報酬を受け取る場合は、役員への就任や報酬の決定に必要な手続きを行い、会社の資金繰りと税務上の取扱いを踏まえて金額を検討します。会社の売上が、そのまま個人の収入になるわけではありません。
既存の実績や取引基盤を活用できる
事業をゼロから立ち上げて安定させるには時間と労力がかかりますが、M&Aでは、その時間を短くできる可能性があります。既存の会社や事業を引き継ぐことで、過去の営業実績や取引関係を活用できる場合があります。
ただし、融資や取引の条件は、財務の状況や買収後の経営体制などによって判断されるため、社歴が長いだけで有利になるとは限りません。事業譲渡の場合は、売り手の法人の社歴を引き継ぐわけでもありません。
将来的な会社売却(キャピタルゲイン)の可能性
買収した事業を、自身のスキルや経験を活かして磨き上げ、企業価値を高められれば、将来、売却するという選択肢も生まれます。役員報酬だけでなく、売却益(キャピタルゲイン)も視野に入れた資産形成を考えることもできますが、売却できるかや価格は、その時の業績や市場の状況によります。
サラリーマンが会社を買うデメリット
多くのメリットがある一方で、個人で会社を所有する場合には、事前に理解しておくべきリスクや注意点も存在します。
安易な参入で後悔しないよう、事前に想定されるネガティブな要素についても正しく理解しておく必要があります。
個人で負債や借入を背負うリスク
買収資金を個人名義で借り入れた場合は、買収後の業績にかかわらず、本人が返済義務を負います。一方、株式会社の債務については、株主になっただけで個人が返済義務を負うわけではありません。ただし、会社の借入れを個人保証した場合などには、個人の資産にも影響が及ぶ可能性があります。
心理的なプレッシャーも大きいため、自己資金とのバランスを考え、返済可能な範囲での資金計画を慎重に策定することが求められます。
簿外債務や偶発債務を引き継ぐリスク
デューデリジェンス(買収監査)を行っても発見しきれない、決算書に記載されていない「簿外債務」が存在するリスクもゼロではありません。未払いの残業代や社会保険料、将来的に発生する可能性のある訴訟リスクや連帯保証などが、買収後に突如として発覚し、経営を揺るがす事態になることも考えられます。
これらのリスクを抑えるためには、表明保証条項の確認や、税理士・弁護士など専門家による調査が重要です。
従業員の離職や企業文化のミスマッチ
M&Aで特に配慮が必要なのが「人」の問題で、オーナーが変わることへの従業員の不安は軽く見られません。とくに「サラリーマン出身の未経験オーナー」に現場が不安を抱き、事業の要となるキーマンが退職してしまうと、ノウハウが失われて事業の運営に影響するおそれがあります。
既存の企業文化を尊重し、従業員との信頼関係を段階的に築いていく姿勢が、事業安定のために重要になります。
サラリーマンが会社を買う具体的な流れ
会社を買うのは大きな決断ですが、進め方には一般的な流れがあり、ひとつずつ確認しながら進められます。
ここでは、サラリーマンが個人でM&Aを検討し始めてから、成約して経営権を引き継ぐまでの一般的な流れを解説します。
STEP①:買収目的の明確化と予算策定
まずは、なぜ会社を買うのかという目的を明確にし、「脱サラして独立するのか」それとも「今の仕事を続けながら副業オーナーになるのか」といった方向性を定めます。
その上で、自己資金と調達できる融資の額を試算し、無理のない予算の上限を決めます。予算には譲渡代金だけでなく、調査費用や専門家の報酬、サービスの利用料、設備の更新費、買収後の運転資金なども含めます。生活費として確保しておく資金と、事業に使える資金は分けて考えましょう。
| 資金の項目 | 主な中身 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 譲渡代金 | 株式や事業の対価 | 希望価格と成約価格は違う。交渉や調査の結果で変わる |
| 調査・専門家の費用 | 税理士・弁護士などへのデューデリジェンスや契約確認の報酬 | どこまで依頼するか、見積もりの範囲 |
| サービスの利用料 | M&Aプラットフォームや仲介会社の料金 | 料金の方式(月額・成約報酬など)と支払いの時期 |
| 設備の更新・修繕 | 老朽化した設備や店舗の改修 | 買収後すぐに必要になる支出がないか |
| 運転資金 | 買収後の仕入れ・人件費・家賃など | 売上が入るまでの資金繰り、赤字が出たときの余裕 |
| 生活費 | 本人や家族の生活のための資金 | 事業に使える資金と分けて確保する |
STEP②:案件探しと秘密保持契約(NDA)の締結
M&Aマッチングサイトや仲介会社を利用して、自身の希望する業種や地域、予算感に合った案件(ノンネーム情報)を幅広くリサーチします。
興味のある案件が見つかったら、より詳細な情報を得るために売り手側と「秘密保持契約(NDA)」を締結し、企業名や財務内容などが開示される実名交渉の段階へと進みます。
STEP③:トップ面談(現オーナーとの交渉)
開示された資料を検討した後は、現オーナーと直接会って話をする「トップ面談」を行いますが、M&Aの成否に大きく影響する重要なプロセスです。
数字上のデータだけでは分からない、オーナーの事業に対する想いや売却の真意、現場の雰囲気などを肌感覚で確認し、自身が後継者として適任かどうかを見極めます。
STEP④:基本合意書の締結
トップ面談を経て双方が前向きになれば、譲渡価格やスキーム、スケジュールといった主要な条件について話し合い、大枠での合意形成を図ります。
合意した内容を「基本合意書」として締結し、買い手に独占交渉権を認める定めを置くことも多く、ここから詳しい調査へと進みます。
STEP⑤:デューデリジェンス(買収監査)の実施
基本合意のあとは、税理士や会計士、弁護士などの専門家に依頼し、対象の会社や事業の財務状況や法務のリスクを調べる「デューデリジェンス(DD)」を行います。
提示された情報に虚偽や見落としがないかを確認し、買収価格が妥当かを客観的に検証します。
STEP⑥:最終契約の締結とクロージング
デューデリジェンスの結果に問題がなければ、最終的な条件を確定させて「株式譲渡契約書」などの正式な契約書に署名・捺印を行います。
その後、必要な承認や契約上の条件が整ったことを確認し、代金の支払いと株式・資産などの移転を行います。これがクロージングです。株式譲渡では、譲渡制限株式の承認、株券発行会社における株券の交付、株主名簿の名義書換えなどを確認します。役員を変更する場合は、別に選任・就任や変更登記の手続きを行います。
サラリーマンが会社を買う際の探し方のポイント
数ある案件の中から条件に合うものを見つけるのは簡単ではありませんが、押さえたい視点を知っておくことで、失敗のリスクを下げられます。
サラリーマンというバックグラウンドを持つ買い手が、特に意識すべき選定基準について解説します。
自身の経験やスキルが活かせる業種を選ぶ
全く未知の分野に飛び込むよりも、これまでの会社員生活で培った業界知識や職務経験、人脈などをシナジーとして活用できる領域を選ぶことも、選び方のひとつです。
自分の強みを活かせる業種であれば、買収後の経営改善や販路拡大のイメージが湧きやすく、結果として事業の成長の可能性を高めやすくなります。
自分がいなくても「現場が回る仕組み」があるか
特に本業を持ちながら副業で経営する場合、オーナーが現場に張り付かなくても業務が円滑に回る仕組みができているかは、大切なチェックポイントです。
マニュアル化が進んでいるか、オーナーの指示がなくても動ける現場責任者がいるかを確認しましょう。売り手のオーナー自身が営業や技術、採用などを担っている場合は、その役割を誰が引き継ぐかも大切です。
財務資料に加えて現場の状況も確認する
帳簿上の数字がきれいに整っていても、実際には設備の老朽化が進んでいたり、従業員間の人間関係が悪化していたりするケースは少なくありません。
デューデリジェンスでは、財務資料の確認に加え、必要に応じて現地調査やヒアリングを行い、設備の状態や業務の属人化などを確認します。従業員や取引先への接触は、M&Aの情報がまだ伝えられていない可能性も踏まえ、売り手と対象者・時期・質問内容を合意したうえで進めましょう。
アドバイザーや専門家を適切に活用する
初めてのM&Aをすべて独力で完遂しようとするのは難しい側面も多く、複雑な法務契約や税務処理については、初期段階からプロのサポートを仰ぐことも手段のひとつです。
専門家への報酬はコストではなく投資と考え、アドバイザーの知見を借りることも、結果的に致命的なミスを防ぐリスクヘッジとなります。
300万〜500万円から検討できる会社・事業の例
「会社を買う」といっても、必ずしも億単位の資金が必要なわけではなく、個人の資金で検討できる規模のスモールM&Aの案件もあります。
比較的小規模な案件を探すときの候補として、WebメディアやECサイト、店舗型の事業などがあります。ここに挙げる価格帯は案件を探すときの目安で、相場を示すものではありません。譲渡価格は業績や設備、引き継ぐ資産・負債などによって異なり、掲載されている希望価格と実際の成約価格も同じとは限らないため、追加の費用を含めた必要な資金を確認しましょう。
Webメディア・ECサイト
WebメディアやECサイトには、オンラインで管理できる業務があり、副業として検討できる案件もあります。ただし、Webメディアは検索順位や広告の条件の変化、ECサイトは在庫・仕入れ・発送・返品対応などの影響を受けます。
買収の前には、必要な作業時間、外注費、収益が続くかに加え、ドメインや利用しているサービスのアカウントなどを引き継げるかを確認しましょう。
地域密着型の学習塾・ネイルサロン
学習塾やネイルサロンでは、既存の店舗・設備を活用することで、新しく出店するときの内装費や設備費を抑えられる場合があります。ただし、居抜き物件の取得と、顧客との契約や雇用関係を含む事業の承継は別です。
店舗の賃貸借契約、従業員の継続勤務、顧客との契約や前受金の扱いを確認し、買収後の集客費用や運営体制も検討しましょう。事業譲渡で労働契約を引き継ぐには、原則として従業員本人の承諾が必要です。
コインランドリー・自動販売機関連の事業
コインランドリーや自動販売機関連の事業は、日常の管理を外部に委託できる場合があります。ただし、コインランドリーでは清掃や故障・顧客対応、自動販売機のルート事業では商品の補充や集金などの業務が発生します。
副業として検討するときは、自分が担う作業と委託できる作業を分け、委託費や修繕・設備の更新費を差し引いた収益、緊急時の対応体制を確認しましょう。
サラリーマンが会社を買う際の注意点
サラリーマンの個人M&Aには大きなチャンスがある一方で、組織に属している個人ならではの法的・実務的な落とし穴も存在します。
契約直前や買収後にトラブルを避けるため、事前に押さえておくべき注意点を解説します。
勤務先の副業規定と利益相反の確認
会社を辞めずに副業としてM&Aを行う場合、勤務先の就業規則で副業が許可されているか、また許可が必要な場合はどのような手続きが必要かを確認しておくことが大切です。
さらに、買収する事業が本業と競合する場合、顧客の奪い合いなどの「利益相反行為」とみなされ、懲戒処分の対象となるリスクがあるため、法的な観点からの慎重な検討が求められます。
前オーナーの個人保証と買い手の保証の条件を確認する
対象の会社に借入れがある場合は、前オーナーの個人保証(連帯保証)の有無を確認します。株式譲渡だけで保証が自動的に解除されたり、買い手へ移ったりするわけではありません。
前オーナーの保証の解除と、買い手による新たな保証の要否について、事前に金融機関と協議します。必要に応じて、保証の解除などを取引を実行する条件として最終契約に定め、実行のときに対応の状況を確認しましょう。
買収前から準備するPMIと初期の引き継ぎ
M&Aは契約完了がゴールではなく、そこからの統合プロセス(PMI)も大切です。買収後の事業運営を円滑に進めるため、買収前から引き継ぎの担当者や優先課題を整理しておきましょう。
買収後100日程度の行動計画を設ける方法もありますが、必要な期間は事業の状況によって異なります。「新社長」として従業員と対話の機会を設け、資金繰りの確認を続けながら、計画を見直しましょう。
コストを抑えて理想の案件を探すなら「TRANBI(トランビ)」
個人M&Aを成功させるためには、良質な案件といかに出会えるかが鍵となりますが、そこでおすすめなのが国内最大級のM&A・事業承継プラットフォーム「TRANBI(トランビ)」です。
TRANBIの最大の特徴は、M&A仲介会社を介さずに、売り手である経営者と買い手が直接交渉できるシステムを採用している点にあります。買い手が交渉を進める際には月額プランの加入が必要ですが、通常であれば数百万円かかることもある高額な仲介手数料を節約でき、その分の資金を買収予算や運転資金に充てることが可能になります。
また、ユーザー数は20万人を超え、全国各地から後継者不在の優良案件が集まっているため、条件に合う案件を探しやすい点が特徴です。匿名で交渉を始め、秘密保持契約の手続きを経て実名交渉へ進む仕組みもあります。それぞれの段階で、相手に開示される情報を確認して利用しましょう。
サラリーマンの会社買収に関するよくある質問
最後に、会社買収を検討しているサラリーマンの方から多く寄せられる質問に対し、回答をまとめました。
不安や疑問を解消し、M&Aに向けた準備を進める際の参考にしてください。
経営未経験でも本当に大丈夫でしょうか?
経営未経験でも、経験のある従業員や専門家の支援を受けながら運営を目指すことはできます。ただし、売り手のオーナーが担っていた業務を誰が引き継ぐか、資金繰りや労務管理などを誰が担当するかを具体的に決める必要があります。
副業として取り組む場合は、現場責任者の権限や緊急時の対応体制を確認し、オーナーに必要な作業時間と、代わりの人員を置く場合の費用を見積もりましょう。
買収資金の融資は個人でも受けられますか?
個人でも、取得の方法や事業計画などに応じて融資を利用できる場合があります。日本政策金融公庫には「事業承継・集約・活性化支援資金」などがありますが、制度ごとに利用の要件と審査があります。誰が借り入れるのか、株式の取得資金か事業の取得資金か、自己資金や返済の原資をどう確保するかを整理し、最終契約を結ぶ前に金融機関へ相談しましょう。
赤字が出た場合、個人の給与で補填することになりますか?
株式会社の株主になっただけで、会社の赤字を個人の給与から補填する義務が生じるわけではありません。また、赤字と資金不足は必ずしも一致しません。ただし、個人名義での買収資金の借入れや、会社の借入れの個人保証があれば、その契約に応じた返済責任を負います。事業を続けるために、自ら追加出資や会社への貸付けを選ぶ場合もあります。個人事業として運営する場合は事業上の債務を本人が負うため、取得の方法と借入れの条件を分けて確認しましょう。
まとめ|サラリーマンが会社を買うには、取得方法と資金計画の確認から
サラリーマンが会社を買うという選択は、以前ほど特別なものではなく、現代では現実的なキャリア形成や資産形成の手段のひとつになっています。
個人M&Aでは、既存の経営資源を活用して、事業の立ち上げに必要な準備の一部を省ける可能性があります。ただし、買収後の業績や資金繰りには不確実性があるため、事前の調査と無理のない資金計画が大切です。
準備のポイントは次の3つです。
- 取得方法の確認:株式譲渡か事業譲渡かで、契約・債務・従業員・許認可の扱いが変わる
- 資金計画:譲渡代金に加え、調査費用・運転資金を含め、生活費とは分けて考える
- 勤務先と保証の確認:副業の規定、前オーナーの個人保証の扱いを事前に確かめる
まずはマッチングサイトなどを活用して実際の案件情報に触れ、自分にはどのような会社や事業が検討できるのかを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。TRANBIでは、案件の検索・閲覧は無料で、通常の月額プランでは成約手数料もかかりません。
